(モノローグ・ハインリッヒ)忘れた頃にやってくる!? 悪逆非道の残虐メガネ!

 フフフ。


 私は次々ともたらされるケイゴオクダの足取りに関する報告書を読みながら、眼鏡を右手の中指でくいと上げた。


 そこには……。



『ドニーは現在、タイラントからブラー川沿いを川下に向かって移動中』



 と書いてあった。


 私が何の理由もなく、ドニーを殺さずに町を追放するわけがない。


 ドニーめ。泳がされているとも知らずに全く馬鹿なヤツだ。


 ドニーには旅の行商人に扮した手下を張り付かせている。ドニーはケイゴオクダと仲の良かった者どもの支援を受けて、ケイゴの元へ向かったとのこと。


 つまりドニーを監視していれば、勝手にケイゴオクダの元に案内してくれるというカラクリだ。


 ジルの騎兵部隊はタイラントの町に待機させていたが、ドニーの現在地を考えベイリーズ市に先回りさせることにした。



 フフフ……。



 私が『金の成る木』を手に入れる日は近い。私は、部位欠損ポーションを大金で買い漁る貴族どもと、金貨の山を夢想し。悦に浸る。



 金は力だ。



 私はレスタの町の一貴族で終わるつもりは毛頭ない。その金で一大兵団を築き上げ、貴族社会でのし上がろう。


 ユリナを人質にとり、ケイゴオクダの力を利用すればそれが現実に可能となるだろう。



 夢が現実になる瞬間がすぐ目の前に迫っているのがわかる。



 私は、このくだらないチェイスゲームに間もなくピリオドが打たれることを確信したのだった。


 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 久しぶりのハインリッヒモノローグでした。さてどうなる!?


(作者のモチベになりますので本作が気に入ったら、☆、♡、お気に入り登録、応援コメントよろしくお願いします🐉 書籍、コミック、ニコニコ漫画での連載も宜しくです🐕)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る