(ケイゴの手紙)マルゴへ

 マルゴへ


 今さらなんだか照れくさいけど、手紙を書いておくよ。


 マルゴはハインリッヒを打倒すると言っていたが、あまり無理はしないでほしい。


 俺とユリナさんは大丈夫だから。


 いざとなったら、隣の国にでも逃げるさ。


 マルゴには本当に世話になった。こっちの世界に来た当初、貧乏人の俺に武器防具をただ同然で売ってくれたよな。


 あれは本当に感謝している。あれが無かったら、俺は普通にモンスターに殺されていただろうな。


 でもその後、何かにつけて俺の家に来やがって。


 鬱陶しいったらなかったぜ。


 でも不思議と嫌じゃなかったな。なんでだろうな。


 俺はちょっとへそ曲がりな性格をしていて、わざわざ付き合ってくれていたのもわかっている。


 何も言わずにいつも俺の側にいてくれてサンキューな。


 俺はそれだけで救われた気がしてたんだ。



 レスタの町のみんなを頼む。特に冒険者の命はお前にかかっているからな。


 あとは……、サラサとお幸せに!



 ハインリッヒのことは何とかすると言っていたが、無茶だけはやめてくれ。


 レスタに戻れないだろうと俺が考えていることは、サラサとエルザには秘密にしておいてくれ。


 なぜかはわかるだろ?


 俺もマルゴも女の涙には弱いからな。あんまりあいつらを悲ませるようなことは言わないでほしいんだ。



 あまり、ダラダラと書くのは好きじゃないからこれくらいにしとく。


 元気で。


 ケイゴ


 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 みなさんこんにちは。ここまでお読み頂きありがとうございます✨


 ハインリッヒから逃げる前、ケイゴはマルゴたち4人に手紙を渡しました。これはその手紙の中身になります。(ランカスタ語で書かれているという設定)


 次回以降それぞれへの想いが明らかになっていきます。


(作者のモチベになりますので本作が気に入ったら、☆、♡、お気に入り登録、応援コメントよろしくお願いします🐉 書籍、コミック、ニコニコ漫画での連載も宜しくです🐕)

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