夢国物語 ~箱庭の国~

純天導孋儸

第1話 プロローグと最後の出発者

ある日。最後の友の門出を祝う。

『大丈夫だって、お前にもそのうちお告げがあるって、』

「…、」

『心配すんなって、先行って待ってる。』

「…分かった、」


どうすればいいか、分からなかった。

結局、僕は少し悲しい瞳と祝いの笑顔で彼を見送った。



それから僕の日常は淡々としていたものだった。

僕は一つの村に住んでいる。今は僕しかいないが、少し前まで、そう、一年ほど前までは三十人ほどで構成された集落だった。そのような村はいくつかあり、何度か共に狩りをしたことがある。

集落で使うのは簡易性のテントと仮設宅、長期滞在用のものがある。環境などの季節や、動物の群れの移動などで移動することがあるための策だった。

今は僕一人で住んでるため、移動するのは困難であった。

しかし、それからの生活が長いとはとうてい見据えることのできることではなかった。

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夢国物語 ~箱庭の国~ 純天導孋儸 @ryu_rewitan

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