[12-7]白き賢者による考察
―――以上が、調査に基づき明瞭になった点を纏めた報告書である。
最も、この報告書に記されていない多くの未知の「モンスター」も大陸には多く存在しているし、今なお正体が明確に掴めないものも多い。
しかし、私自身の考察として感じたのは、彼らは決して我等六種族と敵対する立場にある訳ではないと言う事である。彼らも我々と同じように邪悪なもの、善良なものがおり、知能、文化共に決して我々に劣ってはいない。
中には「クリーチャー」などのように我々の魔法の犠牲者も少なからずいる。そのことからも、彼等と我々とはもっと互いの事を知る必要があるということを痛感したのである。
「中位精霊」なども実証している通り、心を通じ合わせ、愛し合うことさえ可能であると事実は、彼等も我々と同じくこの大陸に創造され、協調して生きる権利を与えられている事を強力に物語っているのではないだろうか?
私のこの報告書が、彼等に対する理解を深め、共に手を携え合える助けとなることを祈り求めて止まない。――――
ティスティル帝国 国王へ
北の白き賢者・カミル=シャドール
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