大幅変更

#あらすじ(まとめ

 一つの街で行方不明者が20人

 FBIは操作リストにない少女を保護した

 犯人と思しき人物を追いつめ

 逃げ込んだ小屋に向けて捜査員が銃を構えた。


 警告にしたがわず、抵抗の意志を見せたため発砲

 沈黙したが、辺りを赤い霧が包み、それは大きな煙の塔になって空に立ち昇った。


 煙が消えた後、小屋の中を調べたが

 中にいたのは先ほど銃を構えていた捜査員の内の3人だった。机の上が小物や本で散乱していた。

 オカルト関係の本や書き物で押収したが、狂人の妄想と思われるいかがわしい実験の内容だった。


 保護した少女は銃を抱き抱えて震えている。

 意味の分からない言葉をつぶやきながら。

 保護した少女は精神鑑定にかけられた。

 恐らく洗脳状態にあり、中世ヨーロッパのファンタジーのような世界を真剣に話すということだった。


 少女はFBIのある捜査官が預かることになった。

(詳細は省く)

 その後、事件に進展はなく、犯人の姿も消え

 行方不明者の足取りも掴めず、赤い煙の正体もわからないまま。時間がながれていくにつれ、この事件から捜査員の数も減っていった。その後はこの件に関係するような事件は起こっていない。


 10年が経過した。

 少女は洗脳が解け、社会常識を身につけることに成功し、立派な成人女性に成長し、職について自立している。



 少女の語る話はすべて、でたらめだ。

 精神科医はよくあんな話に真顔で頷いたり、質問ができるものだと関心した。

 周囲の捜査官は皆、憐憫の表情を浮かべている。

 私もそんな表情に違いない。

 狂人が考えた妄想を現実のものだと思いこんでいる。

 楽しげに何かを語り、時には悲しみ、笑い、虚ろな表情で精神科医に何かを一生懸命話している。

 内容は「何か」でいい。口にするのもおぞましい話だ。問題はそんなことを我々がコーヒー店で友人と話すように、家族に個人的な問題を打ち明けるように、自然に会話していることだった。何もおかしな様子は見られない。会話の内容以外は。



 カウンセリングが終わった。

 本来、守秘義務が守られるべきだが

 別室で捜査員も立ち会った。少女の口から事件の手がかりが何か掴めるかもしれない。


「錯乱している様子も、精神に問題があるようにも思えません。凄惨な事件に巻き込まれた割には、今は落ち着いている。食べ物も口にする。ただ、彼女の常識は誰かの考えた作り話で、それを信じ切っている」

「洗脳か? 今回の事件に関係があるか?」

「彼女の話から、深層の部分に考えを巡らそうと努力したんだが。何もわからない。歴史の勉強をしているような気分になる。いや、トールキンの物語だな。幼稚な話なんだが、妙に、リアルなんだ」

「虐待の心配はないか?」

「そんな感じではないね。犯人は狂人ではあるが、彼女は大事にされていたようだ」


 保護した際には、体中が傷だらけだったので

 虐待を心配したが、栄養失調で痩せているわけでもないし、


「エメルにボーイフレンドはいないのか?」

「部屋にある    銃を使う機会ないのでいい」



「エメルはいい子に育ったな。美人だし。あれで、ボーイフレンドができないのはお前のせいだ」

「俺が?」

「何気に素っ気ない喋り方はお前そっくり。中身も男みたいだ。腕もいいしな」


「世の中の馬鹿の手に余るぐらいでいい。アイツは成長したんだ。自分で好きな事を選択できるように。嘘をつけばそれを見破り、嘘吐きの心を乱す。暴力を使えば、返り討ちにあい、恐怖する。クズはアイツといるだけで、足が震えて落ち着かないだろう」

 周囲の制服を着た大人達は私のことなんか見ちゃいない。こんなに声を張り上げているのに。

 私は暖かい毛布にくるまれて、女の人に抱き抱えられている。細い腕だが、考えられないほど強い力で押さえ込まれてふりほどけない。

 そこに何らかの大きな意志がこもっているのは理解できたが、それは勘違いなんだ。

 他人に施された優しさの中で、私は必死に暴れ回った。足首を抑えられた。指の中程まで黄金色の体毛でびっしりと覆われた太い男の両手が足首を掴んでいる。

「はなせっ!!」

 暗闇のあちこちで点いたり消えたりする青色のパトカーのランプは気持ちの悪い幻覚のようで、

 そこここで鳴る靴音や銃を抜く音は、戦争映画で見た最悪の光景を呼び起こす。






「そこに私のともだちがいるんだ」

 声は銃声でかき消された。

 私は確かに何かを叫んだつもりだったが、時間が経つにつれてそれに自信がもてなくなっていた。

 そうして友達を見殺しにした記憶も流れていけばいいのにと思ったが、願いは叶わぬまま数年が過ぎた。


 私の名前は・・・・・・



---------------------------------

「エメル」

 (パンをつくっている描写

「エメル!」

(夢中でパンをつくっている描写

「エメルってば」

「ん!?・・・・・・ああ、なんだ」

 未だに慣れない、借りて来た誰かの


「私は行かないよ。













「」

 年代ものの羊皮紙の上に・

 その手紙はエメルにある記憶を呼び起こした。


--------------------------

 石畳を靴をならして歩くのが好きだった。

 馬の蹄の音を聞きながら、

(中世時代風の夢と交互に)

#エメル


 ドアノブに手をかけた時、ふと背後を振り返った。

 最初は馴染まなかった殺風景な部屋は、5年の月日を経てもさほど代わり映えしていないのも関わらず、名残惜しく思ってしまった。

 部屋の隅にある小さなネズミのぬいぐるみが改めてよくみると、室内の調和に馴染まず異質なものに見えた。

 この街の友達の部屋に行った時、色鮮やかな装飾品にぬいぐるみ、小物やアクセサリーを見た時、何となく自分も一つくらい持っておこうかと手に入れたものの、自分にはキャンプ用品の方が合っていると思い直した、いや、そう思うしかなかった事を思い出した。

 別の友達は音楽に夢中で、彼女の部屋はまた違った風情だったが、それでも「そういうもの」があるので自分も一緒になりたかった。今では染まらずに良かったと思う。

 生き抜く術を学ぶために青春を使った。

(サブテクスト:父親)

 これから向かう先にはそういう技術が必要になる。

 

 エメルは腕時計に目をやり、しばし文字盤に意識を取られていた。部屋を見て結構な時間、ぼうっと思い出に耽っていたように思ったが、針は○時○分を刻んだままだった。

(変だ)

 一日が長い。それも日に日に長くなる。

 エメルは最近、物思いに耽るようになったと自覚していたが、それを相談しても周囲は真面目に取り合ってくれない。初めてマークと喧嘩した。父親代わりという割には肝心な所には無関心でいることに頭に来たからだった。所詮は他人で、エメルの保護監察官でしかない。

(サブテクスト:言えない(気づいていない)こと。

 心理的に親子の情が出来上がりつつある)

 深くため息をついた。殺風景だが、この部屋は優しさに満ちていた事に気づく。エメルは微笑んだ。


「色々あったな・・・・・・」


 掴んだドアノブをひねった先は故郷へと続いている。

 部屋の照明を切り、外へ出る。

 光の線が部屋の床から壁にかけて這うように延び、階下に降りていく女の影を写していた。



殺人

親娘喧嘩 フラグ

二つの世界

繋ぎ人

親友

闇の奥

見たくもないもの

諦めない

乱す利用する者

登場人物の一面

新しい友人

オカルト

ネクロマンさー



歴史の教科書に書いてある記述どおりの

街が存在する。

エメルの故郷。

全てを残してきた。


作られた街



話の分割

二人の主人公

対峙



2人の父親

テューダを守っている



思い出の街は作り物


ーーーーーーー

魔法使い 身体の中に町がある

マーリンがモチーフ

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