初恋! シンドローム

水木レナ

第1話朝もはよから、ダイレクトアタック!

「この変態!」

 ばしっとオレの頬が鳴った。

 彼女の長い爪が顔の表皮をこそいでいったのを左手で確かめる。

「だからあ、変態なんだって。モノホン! オレはホモだよ? つってんの!」

 ぐっと胸をおさえて、校門前告白女子は拳を握った。

 わかっている。

 もう、どうしてもオレをモノにしようとする、強引な女子にはそういうことにしている。

「そんなウソ、わかるんだから。絶対あきらめない!」

 しぶといな。

「オレ、あんたとHできないよ?」

 役立たずなんだなあ、あんただと。

「それとも練習台になってくれんの?」

「サイッテー!」

 簡単だった。

 ……意外。

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