リコリス

ねぇ ほら、見て

アスファルトも水面も

そこかしこ

白、ピンク、赤に黄色

まるであなたに贈る花飾り


この辺りは 坂の街だから

なんだか疲れちゃうよね

市街地からどんどん丘を登る

わたしはあなたが心配よ


声は届くかい?

伸ばした手は見えるかな

こんな青空、あなたと見たかった

一つもわたしは

今となっては思い出せない


今 あなたを想い添える花飾り

遠くなる淡い記憶

淡い色とともにわからなくなる

あなたが綺麗すぎて

美しいと思った

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