TRPG初心者対応とは
児玉まどか
第1話はじめに
TwitterなどのSNSもであるが、その前の時代のブログやホームページなどで、自分の考えを発信する場ができた。ニコニコ動画などでの卓ゲ動画の普及などにより、TRPGを遊ぶ人口そのものも増えた。前時代からTRPGに如何にして人口を増やすか、すなわち初心者を増やすかということが議題になっていたが、SNSの普及により、より意見が発しやすくなった。
その結果、TRPGのためのtipsが散見されるようになったが、一方で世間の風潮とは全く異なるものをtipsとして紹介されているものも多い。例を挙げるとしたら、「動画を見て勉強してきた人に対して『動画のようなことはできない』と伝える」と、教育権場などで「モチベーションを上げるために褒めよう」などという流れとは逆行したものを、平然と「初心者に対して」と発信している。またそれに異を唱えることもほとんどない。即ち、「初心者に今後も遊んで行ってもらう(ユーザー数を増やす)ためならば、どのようなことを言っても構わない」と多方面のその他のユーザーに負担を強いたり、嘘を言っても構わない、そして、それを正当化するような者も多く散見される。
特に如何なものかとと思うことは、これをTRPG歴2、3年の「ようやく初心者ではなくなりました!」とアピールするような人ならば目を瞑れる。しかし明らかに歴も長いし社会人で年齢も上の方の大企業だったら管理職になったくらいの年齢の人が、「初心者に対して」という人に教えるという行為にこのようなことを宣う。当人が人に教えるのが苦手であり努力しているのならば応援はいくらでもするし、私も人に教えるのは苦手であるので気持ちはわかる。ただ、大規模なコンベンションのスタッフや大手サークルの人が上記のようなことを宣い、「私はこういったことをしています」とアピールしその実績でアドバイスを発しているのは、昨今批判されている体育会系の悪いところやオタクの悪いところを濃縮した感じがして近寄りたいとは思わない。
これを読み、そういった「私は初心者に対して優しく接している」と仰る者が不快に思うかもしれないが、そもそも、その「初心者のためを持っている」という言動に不快を思う者もいる。「井の中の蛙大海を知らず」という言葉もあり、君が私を「井の中の蛙」と思うかもしれないが、同等に私は君のことを「井の中の蛙」と思っており、井の中の蛙と思っている者同士がどちらが井の中の蛙であるかをどうやって知ろうか。
本著はそういった風潮に異を唱えるものとしたい。また、取り上げる話題に古いものもあり、現在その風潮が変わったものもあるかもしれない。その点に関しては留意いただきたい。
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