第50話 クリスティーナによるフレンドリーサンダーに精神力を消費する

「わたくしの電撃が効くまで! やってやりますわー!」


 クリスティーナは。


 遠距離からのサンダースラッシュを中心に攻めるらしいな。


 根気のいる作業とも思えるのだが。


 まったく効果は無いとも。言いきれない。


 リナ蜘蛛さんに少しずつダメージが蓄積されると思われる。


 耐性があるといっても。無効な訳ではなさそうだ。


 現に、最初の頃から動きが鈍くなっている気がするし。


 しびれてきますよね。自分も経験済みです。

 

「【炎よ! 私の剣にまとええ! フレイムソード!】はあああ!」


 サーヤは炎の魔法剣による中距離からの攻撃。


 焦げ付くような熱風が伝わってくる。


 クリスティーナよりも射程が短い為だろう。


 接近しすぎないように注意しつつ。


 ヒット&あへえを。


『あへえ!? アウェイじゃろ!? 攻撃するたびに感じちゃうの!? 特殊な戦法ヤメロwwww』


 おっと、発音が悪かったらしい。


 エトセトラ先生は発音に厳しいな。ゴーアヘッド!


『そんなに、あへえが言いたいのか!? やあん、今夜のリクエストと受け取っちゃう💓 わらわ💓 好きなだけ言わせちゃうぞ💓』

「グギギギ!」


 リナ蜘蛛さんが本気で怒ったのか!? 


 おどろおどろしい叫び声を!? あれ? 違うぞ? どこからだ?


「リナ蜘蛛がひるんでいますわ! おかしいですわね? たいまつ程度の火力ではなくて? わたくしをたばかりやがったなあ!『私の魔法剣の方が、威力はあるけどお。ぷぷぷぷwwww 電撃娘、お疲れちゃん!』の作戦でしたのね! この戦闘が終了したら。短パンを引きずり下ろして、ソージにプレゼントして差し上げますわよ! ゼッタイニナ! ケケケケ!」


 お前かよ。クリスティーナ。


 完全な被害妄想だろ。


 えっ!? サーヤのホットなパンツをプレゼントしてくれるの!?


 ダンジョン攻略の報酬やべえじゃん! 神報酬だぜ!


 【スキル発動 体力、魔力、回復 指定した人物の体力、魔力を回復させる】


「それなりに火力を出さないと足手まといでしょ!? い、言いがかりちゃんですよ!? な、なんで、私の短パンをソージ君にプレゼントするのかな!? もらっても困るよね!? クリスティーナさんを回復させてるの!? もう、ば、ばか!」

「え? 戦闘継続に補給は必要だよ? 顔が真っ赤だね、サーヤ? 自分の魔法剣で肌を焼いちゃったのかな? ねえねえ? どしたの? サーぎゃああ!?」

『おさげ委員長をからかうなと言ったじゃろ! 貴様に腹パンじゃ!』


 お、おなかは、殴っちゃだめえ!? あなたとの子供が!?


『いや、おらんじゃろ。ドメスティック昼ドラ展開乙!』


 な、なんなの!? エトセトラ、サーヤに対して好感度高いよ!?


「おーほほほ! 体力と魔力が回復しましたわー! ようやく積極的になりましたわね、ソージ。この調子なら金貨一枚で。もっちーくじを引けるかも?」

「えっ!? クリスティーナを援護すると、くじ引けるの!? もちもちお姉ちゃんを僕は助けるよおー!」


 コンビニで、ある一定の金額に達すると。


 くじが引けるキャンペーンみたいなのが!?


 一等は。リアルクリスティーナの抱き枕かな!?


「ひ、卑怯だよ!? ソージ君を手玉に取るなんて!? しかも、自分がもっちーであることを認めてるよ!?」

「さあ! 第二ラウンド開始ですわ! わたくしの電撃もフルパウワー!」

『わらわは、氷上でイナバウアー! 艶やかなスケート衣装にチェンジ! 4回転ジャンプじゃ!』


 フルパワーだろ? ちょ!? 周囲に落雷警報!?


 録画アニメが途中で寸断しちゃう!?


 お願い、ブレカー落ちないでえ!?


「【電撃よ! 無数に降り注げ! サンダーレインですわ!】」

「サーヤ!? 巻き添えになっちゃうよ!? 間に合うか!?」

「ちょ!? クリスティーナさん!?」


 全力で。サーヤが居る位置まで走る。


 これ、わき腹痛くなるよね。いきなり走るとさ。


 【スキル発動 魔法防御結界 あらゆる属性の魔法攻撃を防ぐ】


 周辺に無数の電撃が降り注いでいる。


 威力もサンダースラッシュより出ている? 


 いつの間に。こんな電撃魔法を。


「はあ、はあ。なんとか、間に合ったか。すーはー、すーは、呼吸がぐるしい!」

「あの……助けてくれたのは感謝してるよ? でもね、私の短パンにすがりついてるのはなんでかな!? こら、そ、そこで深呼吸しないでよ!?」


 そんな!? 殺生せっしょうでござる! 窒息ちっそくしちゃうの!


 そう言えば。リナ蜘蛛さんは!? 


 やったのか!? 



 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る