鎮魂
かくして世界は終わりを迎えた
粉々に砕け散った鏡の破片の山
こうあったかもしれないもう一人の私たち
瓦礫の上に築いた玉座
もはや人影はない もはや人間はいない
そうしてたどり着いた扶桑樹
木漏れ日の中
ひとり
あなたにたゆたう
数えきれないほどの葦のなかで
鎮魂の歌を唄おう
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