六月中旬


水無月(6/11)


 昨日の朝から桶屋の儲かりそうな風が吹く。外に出ると砂埃が目に入り、台所も廊下も歩くと足の裏がざらざらとする。閉め切るとやはり暑い。風の扱いに難渋している。この暴風が梅雨を連れて来た。関東甲信は今日が梅雨入り。なければ寂しいものだろうが、洗濯物や布団が干せなくなるのは難儀である。


 庭の隅に追いやられていた枝垂れ桜が剪定されずにぐんぐんと勢力を伸ばしている。今年生えた細い枝に若葉を満載し、自重に耐えかね枝垂れている。本当はもっと広々としたところへ行きたいのだろうが、生憎それだけの甲斐性はない。申し訳ないが来年もひっそりと花を咲かせて欲しい。


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