CC:失っていくしかないこの世界で
三上集
プロローグ
「はーい。みんな注目ありがとう!それじゃ、ここ、革命軍特殊捜査部隊に新しい仲間として加入するメンバーを紹介するね。まず1人目がそこにいる……紅髪の男、ナキだ!」
『革命軍特殊捜査部隊・総隊長』のロカが青年ナキの方へ向かって大きく手を広げた。
ナキは拳を強く握りしめ、視線を少し落とすと、どこか暗い表情で口を開く。
「オレは殺された家族、さらわれた家族のことを知るためにここへきたんだ……。」
(そして、あいつを見つけ出すために)
ぼんやりとナキの脳裏に浮かぶ、ある人物。
「だから……オレはここで力をつけて、また必ず天帝国へ行く!」
『革命軍特殊捜査部2番隊・副隊長』のロアは柱に寄りかかり、自身の髪と同じ色のしたアップルグリーンに輝く、大きく透き通った瞳でナキの顔を見ていた。
視線に気づくようにナキはロアを見る。
が、ロアはすぐさまプイッと視線を逸らした。
(何が家族よ……)
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革命軍特殊捜査部・拠点。
ロアの寝室。
ベッドの上に寝転がるロアは黒いナイトブラとショートパンツを着用し、天井を見つめていた。
「もう、あいつなんなのよ」
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思い浮かぶ、どこか悲痛に満ちたナキの顔。
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「強くもないのに、口ばっかり……」
そう言葉を吐くと、ロアはゆっくりと
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