滝川の
私は火葬されたキミを迎えに行った。
キミは白い陶器の中にいた。
ふわふわの毛も
くりくりの目も
温かさも
何もないキミは骨になっていた。
業者の人は
綺麗に骨が残りましたねって言ってた。
そして、
本当に安らかな顔でしたよって言った。
死んだキミは目を開けたままだったけど、
火葬する前になると目が閉じていたんだって
お母さんが教えてくれた。
死後硬直で
決して閉じなかった目が閉じたんだって。
業者の人はいった。
きっと
未練が無くなって逝けたんでしょうねって。
幸せな子ですねって。
ねぇ、キミは幸せだった?
キミは未練なんて無くなったの?
未練があるのは私だけ?
キミに会いたいよ。
会えるならたくさんの愛をキミに注ぐよ。
今までの分、
たくさんキミに大好きだよって伝えるのに。
キミはもういない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます