80話「相澤家3日目」

 今日僕達はアパートに戻ることになっている。

 別にまだいても良かったらしいけど、課題などもあるので帰ることにした。


 お昼すぎに帰るのでまだ時間もあるのでリビングで母さんと姉さん、愛花の4人で雑談タイムを楽しんでいた。父さんは仕事に行った。


「今日で帰っちゃうのね」


「うん、課題もあるし」


「私は終わってるよ」


「はやっ!」


「だって一人でいる時暇だからさ」


 愛花には1人で暇を潰す物がない。というか趣味がないと言った方がいいね、だから勉強をするわけだ。


「凄いわね」


「流石学年1位」


「そんなことないですよー」


 謙遜しているが普通に凄いと思う。僕には到底真似出来ないからな。


「そうそう、椿がね大学受かったら玲央の所に住むことになってるから、よろしくね」


「え?そんなの初耳なんだけど⋯⋯」


「一人暮らしは玲央がしたいって言ってたからその時は許したけど、女1人で一人暮らしは私も許可できないのよ、だから玲央の所に行ってもらうってことにしたの、家より近いからね」


 まぁ、二人とも一人暮らしなんかしてたらとてもじゃないけど生活費が足りないからな、それでも姉さんは実家近いところに行くのかと思ってたけど、家の方が近いのか。まぁいいか、これで前みたいに姉さんとも暮らせるし。


「椿は玲央のこと面倒見てあげてね、一人暮らししてたから大丈夫だと思うけど、今年は玲央だって受験生なんだからね」


「わかったよ」


 なんか監視係が着いたみたいなんだけど。これ前より自由は減ったよね。

 そんな報告もあり、少なくとも春休みまでは一人暮らしが続く。そこから先は姉との二人暮しになる感じだ。



 実家から帰ってきて愛花と話して今日は解散することになった。

 愛花は荷物の片付けもあるし仕方ない。

 僕は簡単に済むカップラーメンで夕食を済ませ、部屋で読書をしながら寝落ちした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る