32話「親友と休日」
「なぁー玲央」
「なんだ?」
「暇~」
今僕は大樹と家にいる。最近は全然遊べてなかったから遊ぶことになったのだ。
「暇って言ったって家にはそこまで遊べるものないんだよ?」
「じゃあゲーセン行こうぜ」
「別にいいけど・・・」
佐々木大樹。中学の頃に知り合いそれからずっと友達をやっている。今はもうただ1人の親友だ。
大樹には彼女もいるしクラス内のムードメーカーなので僕にとっては凄い友人だ。そんな大樹の趣味はゲームである。1人で暇な時はゲーセンにいるらしい。
それから僕達はゲーセンにやって来た。
「よっしゃ!何やるかー」
「なんでもいいよ」
「じゃあ定番のホッケーでもやるか!」
「おっけー」
ゲーセンに行けば大抵1台はあるホッケーで遊ぶ。結構楽しかった。
その後クレーンゲームで大きなポテチやチョコを手に入れてたな。
「これでおやつは手に入ったな」
「それは良かったな」
「あ、貴音にこれいいかも」
大樹は1つのネコのぬいぐるみを見てそんなことを言った。貴音とは大樹の彼女の名前だ。
「ぬいぐるみだけど・・・好きなの?」
「おう、部屋に結構あるんだぜ」
「そっか」
「早速取るか」
腕まくりしながら取りに挑戦、3回で取ってたから普通に上手いよなー。
それから対戦ゲームで遊んだ。格ゲーは二人とも苦手なのでやらない。やったのはレースゲーム。これなら楽しめる。髭生やしたおじさんや亀の魔王など使ってレースをした。
「玲央、今日こそは負けないぜ」
「僕もだよ」
「負けたら昼飯奢りな」
そんな賭けをして始めたけどお互い譲らず。結局僕の負けで終わってしまった。
最後の最後で青い甲羅が飛んでくるのはどうやっても避けられないよ。つかそこまでなんで溜めてたのさ。
「ご馳走さん」
「しょうがないなぁ」
僕は約束通り昼飯を奢った。
昼食が済んでから僕達は大樹が彼女に誕生日プレゼントを準備したいと言ったので雑貨屋に向かった。
雑貨屋に着いた僕達は何がいいかみて回る。と言っても僕は彼女がいないので見てるだけだ。たまにカップルで3割引とかのポップを見ると彼女が・・・相方がいないと言うだけで損しているような気がしてならない。
まぁ実際はその通りで今の社会、夫婦やカップルにはこういう割引やサービスがついている。いわゆるカップル割り。
「ヘアゴム、ヘアピン、シュシュ、マシュマロ、何がいいかな?」
「おい、今なにか変なの混じってなかったか?」
「ん?」
「なんでもないよ、どれも身につけてられるやつだしその中で彼女に似合うのを選びばいいんじゃない?」
「うーん、ヘアゴムとシュシュにして色々試してもらおう」
「じゃあ買ってこい」
「おう!」
そして大樹は会計しに行った。その間見て回る。僕の中では麻那辺さんか長嶺さんに対してどれが似合うか考えていた。プレゼントするのはまだまだ先だと思うけど。
その後何件かブラブラしていい時間帯になったので僕と大樹は家に帰った。
最近は女子とばっかりだったけど、やっぱり男同士で遊ぶ方が気が楽だ。
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