第11話「クラスメイトに・・・」

 今日は雨だ。雨の日は気分が落ちる。まだ7時である。昨日と同じ事にならないように今日はもう出よう。傘を持ちドアを開ける。

 周囲には誰もいなかった。よかった。これで待ってたら流石に怖すぎる。

 いつ出てくるかわからないのでもう行こう。こうして傘をさして1時間も早く学校へ登校した。


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 今日は雨だ。晴れなら相澤君と話しながら登校できる。でも雨だと傘を差す都合距離が結構空いてしまって、あまり話せない。

 それは仕方ないか、とりあえず昨日と同じ時間7時半くらいに家の前で待ってよう。お話が出来なくても、一緒に登校するくらい構わないよね?


「あれ〜?」


 30分後・・・相澤君が出てこない。もうそろそろ行かないとHRにすら間に合わなくなる。寝坊?体調不良?どうしたんだろ?

 ───ピンポーン・・・

 とりあえずインターホンを鳴らす・・・反応がない。わからないけどこのままだと遅刻しちゃう、とりあえず学校に行こう。行けばなにか分かるはず!


 こうして遅刻ギリギリに登校した麻那辺さん。



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「ねぇねぇなんで今日は早かったの?」

「え?2日連続とか流石に怪しすぎるからですよ、てかその様子だとまた待ち伏せしてましたね?」

「うっ、そんなことないよ」

「あとあんまりこのこと学校で話さないでください、誰が聞き耳立ててるかわかりませんよ」

「せやで、ウチみたいな変わりモンもおるかもしれへんからな」


 と僕達の後ろから声がかけられた。今の会話聞かれてたのか?それはやばいかもしれない。慌てて振り返る。麻那辺さんも振り返っている。

 そこにいたのは褐色肌の女の子が立っていた。僕達の会話を聞いてなんかニヤニヤしている。


「今の聞いてた?」

「もちろん」

「誰?」

「相澤ちょいと酷すぎへん、去年からクラス変わっとらんやろ」

「相澤君・・・まさか知らないの?」

「うん、全員は覚えてないよ」


 だって僕、去年まで大樹しか知ってる人いなかったし、覚えるのは自分の周囲の人達しか覚えてないから、特に女子とは話すこともないからね、覚える気がなかった。


「ウチの名前は長嶺ながみね涼子りょうこ!よろしゅうな」

「わかりました、長嶺さん」

「ちゃんと全員覚えようね相澤君・・・」

「そんなことより二人とも面白いことやっとるみたいやな」

「面白いことではないです」

「バラされたくないか?」

「やめてください」

「そんなら今週末ウチに付き合え」

「「え?」」

「二人ともちゃんと予定は空けとけよ」

「「あ、はい」」


 いきなり二人の秘密をネタに予定を組まされてしまった。多分これは空けとかないと、次の週からは皆にバレることになるのだろう。まさか注意する矢先聞かれてるなんて、今後は気をつけよう。


「麻那辺さん、今後は気をつけましょう」

「・・・そうだね」

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