第5話「クラスメイトが!?」
俺は一人暮らしをしている。姉は実家から通っている。なのでたまに遊びに来たりする。だから家事は全てこなさなければならない。だが今日は麻那辺さんや放課後での出来事のせいで疲れた。飯も作る気が起きないので弁当で済ませてしまおうと思いながらアパート近くのコンビニへ入った。
「あれ?相澤君?」
コンビニに入ったらなんか聞き覚えのある声が聞こえてきた。そちらに声を向ければ・・・
「麻那辺さん?」
麻那辺さんがいた。
「こんばんは、相澤君は何を買いに来たのかな?」
「ご飯を買いに来ました」
「ふむふむ、ご飯はいつもコンビニなの?栄養偏るよ?」
「いえ、いつもは作るんですけど今日は疲れたんでコンビニで済ませてしまおうと思いまして・・・・・・」
「そっかそっか、あれ?作るってことはご飯当番かなにか?」
「いえ、僕一人暮らしなんで・・・」
「なるほどね〜」
やべ、別に隠してるわけじゃないけど麻那辺さんに知られるのはなんか不味い気がする。
「麻那辺さんはどうしてここに?」
「ん?私はね雑誌見に来てたの」
「なるほど、それでは失礼します」
「引き止めちゃってごめんね」
「いえ、大丈夫です」
ふ〜流石にこんな所で麻那辺さんに会うとは思いもよらなかった。・・・・・・今日はカルビ丼とグリーンスムージーでいいか。
そしてコンビニから出ようとするとちょうど麻那辺さんも出ようとしていたのか、また顔を合わせてしまった。
「お!相澤君は今日のご飯はなにかな?」
「・・・」
「はい後ろに隠さない、どれどれ〜カルビ丼にグリーンスムージーか、なかなかすごい組み合わせな気がするね」
「野菜の代わりですよ、帰るので失礼します」
「まぁまぁ、私もそっちだから途中まで行こうよ」
「・・・わかりました」
「やったー♪」
何故かめちゃくちゃ喜んでらっしゃる。わからない。
それからたわいもない話をしながら歩いていると、もう僕のアパートまで来てしまった。だが隣にはまだ麻那辺さんがいる。何故だ?
「僕ここなんで失礼します」
「え!?」
ん?なにを驚いているんだ?
「私もここのアパートなんだけど・・・」
はいぃぃー!?麻那辺さんもここに住んでるのか。
「そうなんですか、すごい偶然ですね」
「そうだね!すごいね!」
「じゃあ帰りましょうか」
「うん・・・」
周りはもう結構薄暗い。僕達のいるこの廊下はところどころにしか蛍光灯がない。
そして部屋の前俺の隣の部屋の前には麻那辺さん・・・・・・・・・いやいや!こんな学年1可愛い美少女と実は隣の部屋でしたとかどこのラブコメだよ!?
「相澤君がお隣さんだったんだ、知らなかった」
「俺も麻那辺さんがお隣だとは知りませんでした」
「あはは」
「アハハ・・・」
まさかのまさかだよ、どうしていままで気づかなかったのか不思議だよ。もう考えるのも嫌になってきた。とりあえず今日は解散しようそうしよう。
「麻那辺さん、また明日」
「あ、うん、また明日〜」
これでやっとゆっくりできる。ご飯を温めてる間に風呂に入ってさっぱりしてしまおう。
そしてシャワーを浴びてスッキリした所でインターホンが鳴った。・・・鳴ってしまった。
嫌な予感がしつつも仕方が無いので、ドアを開ける。案の定麻那辺さんがいた。
「なんでしょうか?」
麻那辺さんも風呂上がりだろうか?まだ髪に艶がありほのかに火照った頬、まだ暑いのか結構な薄着で半袖短パンは色々目のやり場に困ります。
「えっとね、ご飯はもう食べた?」
「いえ、食べてませんけど・・・」
「じゃあ一緒に食べない?」
「なんでですか?」
なんでいきなり一緒に食べようなんて言ってきたんだ?
「お邪魔しま〜す!」
「え?」
なぜか今俺は女子と夕食を共にしている。麻那辺さんが押しかけてきて一緒に食べてるけどなんでわざわざ俺と一緒に・・・
「麻那辺さん、いきなり押しかけてきてどうしたんですか?」
「えっとね、私も一人暮らしだから1人じゃ寂しくて」
「そうだったんですか」
「うん、ごめんね、」
「いや、一人暮らしは寂しいと感じることもあるから、大丈夫です」
「ありがとう♪」
まぁ僕も風邪ひいた時とかは1人だと寂しく感じてしまう。それと同じ感じだろう、ましてや女子が一人暮らしだとやっぱり色々大変なことがあるのだろう。
「・・・・・・麻那辺さん、なにかあったら手伝いますよ」
「ありがと」
あれから少し話をしてから麻那辺さんは帰って行った。隣だけど。
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