恋愛は学生の本分です!!

かき氷・シラー

序章気持ち

第1話「プロローグ」


『学生の本分は恋愛である!!』




 西暦2050年日本は少子化が加速していた。この対策として、日本には恋愛を義務教育のひとつとして挙げ、少子化をなくそうとする政策がある。






 僕の名前は相澤あいざわ玲央れお、今年高校2年になる特徴はやはりこのアホ毛かな。




 この学校では『学生の本分は恋愛!!』という校訓がある。




「今年で2年になるのか・・・・・・よく1年も通えてたな」




 僕は入学してから彼女はできていない。別に中学の時はいたってことでもない、つまり僕は年齢=彼女いない歴ということになる。




 この学校では恋愛は自由にしていいという校則があり、付き合っているカップルは校内でイチャイチャしていても怒られないのだ。




「彼女か・・・・・・」




「おいおい、どうした玲央?」




 いま話しかけてきたのは佐々木大樹、よくクラスにいるムードメーカー見たいなやつで俺の数少ない友人。ぼっちじゃないだけまだ救いだよね?




「いや、去年は結局恋人を作れなかったなーって」


「なーる、悪いな玲央」


佐々木がドヤ顔でそんなことを言う。


「うぜぇ」




 そう、大樹にはもう相手がいる、クラスは違うが同じ学年に。




「悪い悪い、お前は気になってる奴とかいないのか?」


「・・・いないかな、僕って結構臆病じゃん?だからあんまり女子と話せなくて女子の知り合いすらいないんだよ?」


「いやいや、女子の知り合いならいるじゃん、椿さんが」


「いや、姉さんだし!」




 相澤あいざわ椿つばき僕の姉さんだ。黒髪ロングで頭にはアホ毛が生えている・・・・・・2本も。




「そういう事じゃなくて、椿さんから紹介でもしてもらえってことだよ」


「姉さんから紹介してもらうのは流石に気まずいって」


「なんでだよ」


「それって姉さんもよく知ってる人ってことじゃん、嫌だよ」


「姉の知ってる人とは付き合いたくないってことか?でもそんな贅沢な事言ってられるのか?」


「そうかもしれないが何かあった時に姉さんから言われたりするのは嫌なんだよ」


「まぁ、椿さん友達想いだもんな」


「そういうわけで流石に姉さんに頼るのは遠慮したいね」


「なるほどね・・・・・・がんばれよ」




 ────キーンコーンカーンコーン


 大樹が言ったのと同時にHRを知らせる鐘がなる。


 

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