14 やや、あきらめて

 何やら不穏なタイトルだが個展自体をあきらめたわけではない。当然ない。

 なんたってもう、日にち押さえるどころか告知も打っちゃったのだ。逃げられない。


 逃げる気なんて、ないけど。


 あきらめたというのは、新作をたくさん出すのをあきらめた、ということである。さして日数もないし、仕方ないといえば仕方ないのだが、吹っ切れた、とでもいおうか。

 新作はちょろっとあればよくて、あとは旧作でいいじゃん、という心持ちに至った。


 これにも理由があって、イラスト同人誌の原稿で展示できそうなのが40ページくらい急遽出てきたのだ。1枚B5。2枚1組、並べてB4。B420枚って結構な面積ではあるまいか。この連中と、展示できそうな過去作を並べたら、結構な総面積になることは間違いない。


 それに最悪の場合、会期中に作品を仕上げて随時飾る、という選択肢もある。

 吾輩の現職はホワイトなので、有給を消化してから離職することなる。なので展示期間のちょっと前くらいから、実質無職なのだ。


 引っ越しの準備もしなければならないけれど、それと並行して作品をも作るという無茶をする。幸い吾輩はペン画と水彩画なので、引っ越し直前まで広げていてもすぐ片付く。


 ちなみに。

 物販もあきらめ気味ながら用意する予定である。

 用意する、はおかしいか。

 本当に昔の、怪奇小説本を3種類くらい。在庫だ。


 うまいこといけば新刊のコピー本が出るかもしれないが、あまり期待はしないでほしい。


 個展まで、あと3週間ばかり。

 正直、まだ信じられない。

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