【σσ 34本】プロレス!

『一定ダメージ量に達しましたので魔法は解除されます』


ゾゾーン


旅人達の範囲を被っていた黄金のバリアーの膜が一瞬で消え。宙に浮いていた旅人は、引力によりうつ伏せで体全体床に叩きつけられた。


「うがっ!痛っつ!!解除のタイミング!カウントダウンとかないの!」


「◯ルトラマンだってカラータイマー点滅するのにっ!!」


防御魔法の解除前の連絡不足に文句を言う。


「本当に何者なんです?」


フーガが問い掛ける。


「…僕は、王になる男だっ!控えおろう!」


床にうつ伏せに成りながら啖呵を切っても説得力ありません。


「王を語るとは…どこまで人を馬鹿にするのです。死にたいのですか?」


「死にたくありません!もうキルされるのはたくさんです!!」


無意識だった。相手を声だけて位置をさだめ、旅人は腕を立てると床に頭の天辺を乗せると、くるっと体を回転させると地面に綺麗に着地し。


「!」


「はぁぁぁ!先手必勝ラリアット!!」


ヘッドスプリングの勢いでフーガの顎と喉仏に体の全体重を掛けて腕をぶつける。


「ぐがぁっ!」


感じの悪い魔術師は宙を周り、頭から床に叩きつけられた。


旅人はプロレスファンであった。






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