【σσ 32本】魔術師フーガ
スライムの割れたコアを見つめる。
『魔法』
選択。
『復活の呪文』
選択。
『旅人は復活の呪文を唱えた!』
『ぱむとこや まっさじは へたなぴと
するとさ もみがえし ひ♯♯♯♯』
エクセルの表が上手く紙に出力出来ないような表示になってしまった。
『何もおこらなかった!』
スライムを見詰め直す。
『返事がない。屍のようだ』
「これって?」
「ひとをふっかつさせるって森羅万象のことわりを逸脱するこういだから膨大なアストラルエネルギーがひつようなの。この呪文をはつどうするのにはまだあなたのレベルが低いんだとおもう」
女神の解説。
解説キャラは水の塊だけで間に合っていたんですが。
「これをしでかしたのは貴方ですか?」
黒フードを着た態度のでかそうな白髪の優男が呼びつける。
「…誰だ?あんた。こっちは親切解説キャラが不在なんだけど」
口悪く答える旅人。
「…私はレミダント魔法連隊 隊長フーガ・バラダイン、そこの死刑囚を返していただきましょうか」
「僕は城島 旅人…」
「…」
「断る」
「貴方はその悪魔が今まで何をしてきたか知っているのですか?」
「知らない」
「その女性はこの国の王になるお方を暗殺しようと潜伏していた。魔王軍残党の悪魔、今日が彼女の死刑執行の日なのですよ」
「はぁ…」
「おたくの部下が僕の仲間をキルしたんですが。どう落とし前を着けてくれるんです?」
常に穏やか顔をしていた旅人だったが、この時ばかりは眉間にシワをよせ睨み付けた。
「仲間?」
フーガは旅人が大事そうに持っているスライムのコアに目をやると。
「ふっ…薄汚い低級モンスターではないですか。そのゴミが仲間ですって?モンスターが仲間だったり、その悪魔を庇っり…さては貴方、魔王の手先ですね!」
「はぁ…まぁそうなりますかぁ…テンプレ発言お疲れ」
胸ポケットから懐中時計を取り出しチラッと覗き、フーガは掌を旅人に向けた。
すると巨大な火の球体が出現した。
「おしゃべりはこれまでです。死刑執行のお時間になりました。公務時間を守るのは、女王陛下に忠誠を誓う者の義務。さぁ悪魔と共に滅しなさい!!」
「どっちが悪魔だ!」
旅人は叫んだ、すると。
『危機的状況により。自動発動!』
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