【σσ 24本】再構築で最高!
賢者シロイルと賢者の卵を使って遊び初めた。
「んーこの世界に来て何か手持ちぶさただったんですよね」
「前の世界で何か身につけていた物があったのかな?」
永い滞在の中で僕が異世界人である事は、賢者様には話している。
「スマホですかね、手のひらサイズの板みたいな大きさの機械で、その機会同士で会話が出来たり文章を送りあったり、映像を再生したり出来るのです。」
「異世界人は魔法の板を持っているんだね」
ターゲットはスライムだ。賢者とリンクしている存在で知識の宝庫だ。こいつを…
「ボクの意思は無視なのですね…」
相変わらず渋い声のスライム。
「そこのぷよりんをそのスマホに、変えて下さい!」
「…」
「…」
「いいよ☆」
可愛い賢者様。
その彼女がなにやら呪文を唱え始めると、賢者の卵が虹色に輝き出し、虹色の帯のようなものが複数卵の中から出現する、リボンみたい♪帯はしばらくフワフワ浮いていたが、ターゲットのスライムを捕捉すると、ミイラを巻くように帯はスライムをグルグル巻きで覆い、スライムの体を宙に浮かせている。
「むふ、むふぁ何だこれは…!」
リボンの隙間からミイラスライムが叫ぶ。
帯が輝度100%で輝きだし。
これ、ガチャが当たったみたい。
するとあっという間にスライムの体は朱色のスマートフォンに姿を変えて床に落ちていた。
床に落ちたスマートホンを拾う。
「これは!最新型のスマホじゃないてすかっ!」
拾って電源ボタンを押す。
「どれ?見せて!見せて!」
賢者様の優しく甘い匂いが近づくって
近っ!いい匂いがします。唇が近いです。
もうこれはしてもいいって事ですよね。
キッス。
スマホを覗き込む彼女。顔と顔がくっつきそうだ。
(好きになっちゃう!好きになっちゃう!)
胸のどきどきがヤバい。
「ねー、これ持ってて」
「これ大事なアイテムなんじゃ?」
賢者の卵を渡される。
「両手が塞がれてスマホに触れないでしょ」
(スマホに興味津々ですな)
そんなイチャイチャタイムを壊す着信音がスマホから鳴った。
「この着信音…ベートーヴェンのテンペスト?」
「ベートーヴェン?」
「僕がいた世界で、音楽室の壁に肖像画が貼られている有名な作曲家です」
大嵐の展開の予感…
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