アメの気持ち(200字ルール)

淆兔

おわりのはじまり

遂にこの時がきてしまった。

同類と共にいた広くそれでいて狭い空間から転がり出され、冷たい板の上に置かれている。この後の流れは考えるまでもない。「食われる」のだ。

同類たちとはヒトに食われることに喜びを感じ、その時を楽しみにしていたのだが、いざなってみると少し怖いものだな。

だがまぁ、運命には逆らえないからな。受け入れるしかあるまい。

願わくば、喉を癒しながら、美味しく味わってほしいものだ。

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アメの気持ち(200字ルール) 淆兔 @haruya

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