暁
どこまでも清冽な朝焼けの中。
ふたつの影は、ただただ無言に。
差し出されたふたつのてのひら。
触れることを恐れるように。
触れられないことを恐がるように。
小刻みに震える指と指をからめて。
確かめるように合わされたたなごころ。
触れられることに歓喜するように。
触れたことに安堵するように。
小刻みに震えた指と指をからめて。
口に乗せるのは、まるで睦言のように甘く。
舌に乗せたのは、砂糖菓子のように美しい。
再会の言の葉。
暁。
それは、「夜明け」を示唆する時刻。
少年ありす @mas10
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