かおなし男とかおだけ少女
@mas10
.
――――「
それは、「私」と私が別れるずっと前の話。
まどろむ娘に母が語ったありがちな御伽噺。
――――この国のどこかにある希望の郷。
――――辿りついたものの願いを、
――――ひとつだけ叶えてくれる奇跡の具現。
――――ねえ、**。
――――貴女なら、それに何を祈るのかしら。
様々なことを違えた「私たち」であったけれど、それに託すその思いだけは、決して、変わることはなかった。
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