第十九話『新たなスキル』
「素材集まった」
と小さい美少女斧使いのシズクが言う。
「だいたいこれで全部ね!」
と一緒に集めていた、おっとりお姉さんのハルカが言う。
「よーっっし!これで依頼完了ね!!」
と、美少女剣士のユカが微笑んだ。
僕らの初依頼が完了した。
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「ふぅ、やっと倒したかぁ」
僕はつぶやく。
異世界に転生して、いきなり超難度のミニドラゴンとの戦いをこなしたのであった。
しかも、『加速移動 - アクセルダッシュ』と『炎弾 - ファイヤーバレット』だけでだ。
するとまた、声がした。
> 『氷雪床面 - アイスフロア』を覚えました。
「お、またスキル覚えた!今度は氷のスキルだ」
と僕が言う。
効果の方は試してみないとわからないけれど、氷系のスキルということは間違いないだろう。
「あ、いいわね!炎の次は氷ね!」
と美少女剣士ユカが僕に言う。
最初に覚えたのは『炎弾 - ファイヤーバレット』だったからだ。
炎の属性のモンスターに『炎弾 - ファイヤーバレット』はあまり効かないだろうから、氷系のスキルが手に入ったのは助かる。
そう、僕は『完全獲得 - パーフェクトスキルゲッター』というスキルを持っている。
これは、たぶん転生した瞬間から持っていたと思う。
このスキルは敵を倒すと必ずスキルを手に入れる超チートスキルだ。こんな有利なスキルを持ってる人は他にいないはずだ。
「だから、いきなりこんな強い敵と戦っちゃいけないんだ!」
と僕は思い出したように、いきなり強いミニドラゴンの依頼をうけてきた、美少女剣士のユカに向かって言った。
そう、この『完全獲得 - パーフェクトスキルゲッター』は敵の強さにかかわらず、敵を倒したらスキルを覚えるというものだ。
つまり、弱い敵をジャンジャン倒せば倒すだけ、楽になる最強のスキルを持っているのに、いきなりスキルが2つしかない状態で、強敵一体と戦うなんてどうかしている、絶対にやってはいけないことだ!
「次は簡単な敵だからね!」
と僕は美少女剣士のユカに言う。
「わかったわかった!」
とユカは降参というジェスチャーを取った。
「そうね、次からは私とケンジくんで依頼を決めましょう!」
とおっとりお姉さんのハルカが言ってくれた。
彼女が一緒に選んでくれれば大分安心だろう。
モンスター名を聞いても僕はわからないと思うので助かる。
「うん、それがいい」
と素材を集め終わった小さい美少女の斧使いのシズクも言う。
「さて、なんとか依頼もこなせたし、報酬を受け取って、お茶でもしましょう!」
とおっとりお姉さんのハルカが提案する。
「あ、いいですね!」
と僕がハルカさんの提案に応える。
転生早々バトルバトルでそういえばクタクタだった。
「さんせー!!」
と美少女剣士のユカもお茶の誘いに喜んだ。
「賛成!」
ちいさな美少女斧使いシズクも頷く。
午後のティータイムの始まりだ。
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