第十七話『キャッチ』
「すごい!思ってた以上に飛んだわね!」
とユカは楽しそうに言う。
「よし、そのまま僕を蹴って、もっと高く飛ぶんだ!」
と僕は彼女が脚力を存分に出せる態勢に変えた。
「せっかくだから、もっと、お姫様抱っこを楽しんでいたかったけどね!」
とユカは笑った。
「よし、行くわ!!」
と言って、彼女は僕を踏み台にして、大きく飛んだ。
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「後は任せた!」
と僕は彼女を大きく押し出して、落下した。
僕のジャンプと、『加速移動 - アクセルダッシュ』による加速と、僕を踏み台にして、ジャンブしたお陰で、美少女剣士のユカは十分な高度を得ていた。
逃げるために飛び上がっていた、ミニドラゴンを上から攻撃するために十分な高度を!!
「任せなさい!」
と、ユカは満面笑みで、答える。
そして、彼女は自分より下にいるミニドラゴンをしっかり目で捉える。
攻撃するための態勢もしっかりと保っている。
「よし、行くわよ!!」
と剣を構える。
美少女剣士のユカは両手でしっかりと剣を握っていた。
「グオォォォォォ」
ミニドラゴンは、僕の『炎弾 - ファイヤーバレット』のダメージにまだ、うなりを上げている。
上空にいるユカに気を払う余裕はない。
「とおおぉぉぉぉぉぉりゃぁぁぁぁぁぁぁ」
と美少女剣士のユカは気合を入れて、天高く剣を掲げる。
そして
振り下ろす!
ガキィィィィィンン
剣が当たる音が響き渡る。
「よしっ!」
僕は着地しながらその様子を見ていた。
そう、美少女剣士ユカの剣がミニドラゴンの頭を確実に捉えていた。
「グオオオォォォォォ」
とミニドラゴンは最後の唸り声をあげる。
ゴオオォォォォォ
ミニドラゴンは力を失い、落ちていく。
巨体が落ちる影響で風が巻き起こる。
そして落ち続けるミニドラゴン。
「やった!!」
と、美少女剣士のユカは言う。
「でも、あの態勢じゃ、背中から落ちてしまうわ!」
と、おっとりお姉さんのハルカがその様子を見て言う。
確実に倒すため、態勢のことを気にせず全力で剣を振り下ろしていたからだ。
「それは、おまかせあれ!」
と僕は言いながら、走る。
ユカの落下地点へ!
「ユカ!力を抜いて!」
と僕は言う。
美少女剣士ユカは、最高の力で、ミニドラゴンに斬撃をあたえたあと、くるりと回転し、仰向け状態で落下していた。
「え!?わかったわ!!」
と言いながら、ユカは落下する。
「よっと!」
と言いながら僕は落下してきた、美少女剣士のユカをキャッチした。
「まさに、空から美少女が落ちてくる、という少年の夢みたいな状況だな・・・」
と僕は笑う。
「ふふ、何言ってるか分からないけど、三回目のお姫さま抱っこね。まあ、頑張ったご褒美ということで」
と美少女剣士のユカは微笑む。
「よし、なんとか、ミニドラゴンを倒したね」
そう、僕らはこの強敵のミニドラゴンを倒したのだった。
僕の異世界転生1日目で・・・
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