【おすすめ】ハイコースト ティンマー【スウェーデン】

 今回で最後のハイコーストの第3弾! 行きましょう!


 ハイコースト ティンマー


 木材を意味するティンマー(Timmer)です。

 外箱のデザインについて紹介すると、凹凸で高低図が描かれており、2面を使ってオンゲルマン川の流れが描かれています。シンプルながらお洒落ですね!

 ティンマーはフェノール値が約46ppmのピートモルトを100%使用しています。

 熟成にはサイズの異なる2種の1stフィルのバーボン樽が使用されいて約6年の熟成が行われています。アルコール度数は48%です。

 さあ、行ってみましょう!



〇ストレート

 香りはオイリーな甘さと、草っぽさ、黒胡椒系のスパイスと共に遠くの煙っぽさを感じます。

 杯を重ねると、冷たくも甘い印象が増します。

 味わいは口に含むとスパイスともに煙さを感じます。このスパイス感は一貫して続きます。

 そこからオイリーなまろやかさ、フルーツ系の甘さとビターさが広がります。

 フルーツ感はドライフルーツとオランジェの中間くらいの雰囲気でビターさもありチョコレートのようなニュアンスを感じます。

 スモーキーさは煙そのものより弾ける薪のような燃焼物の脂を想わせました。

 また余韻で穀物の香ばしさも感じます。

 二口以降では始めから甘味も感じました。


〇加水

 オイルとモルト潮気に混じって軽やかな煙、この煙を背景にメロンのような甘いフルーツ香を感じます。

 煙と燻製の間くらいのスモーキーさで塩キャラメルのような印象もあります。全体的に冷たいイメージですね。

 口にするとスパイスとウッドの印象が強いですが、モルトとオイル甘味を感じます。特に甘味は杯を重ねると印象が増します。

 続けてアイラ系の銘柄のような深く溶けている感じの煙っぽさを感じます。ただ、アイラとは異なり薬っぽさはありません。 

 スモーキーさは舌の根から吹き出す煙さと燃える干し草を想わせます。

 余韻に甘味やスパイス、ビターさも感じます。

 シャープで濃厚、それでいて軽やかという不思議なバランスです。


〇ロック

 甘さが出てきた印象で、そこからモルトを感じます。続いて少し土っぽさのあるチョコのような甘さとビター、見え隠れするように煙と潮気とメロン系のフルーツが潜んでいるような気もします。

 氷が溶けていくなかで変化がある印象ですね。

 味わいは土っぽさを伴うフルーツ、ここで深い甘味と柔らかなビターが広がります。舌の根からピリッと黒胡椒が現れ、そこからモルトと甘味、漂うような燻製系の煙さ(冷たく湿っている?)が現れます。

 スコッチのオールドボトルに通じるニュアンスを感じます。 


〇ハイボール

 香りは燻した干し草と木材、穀物の甘味をほんのりと感じる冷涼なイメージです。

 口当たりはまろやかで、始めに黒煙を伴う薫風が現れ、続いてモルトと草っぽいニュアンスが短めに、そこからピリピリと黒胡椒系のスパイスが広がります。

 まろやかながら煙さとスパイス感、ほんのりとした甘みのバランスがいい感じですね。



 この子はあれですね、森深くに暮らしているルーツ不明の女性ですね。

 顔立ちと髪色、肌の色の印象がイマイチ一致しませんが、綺麗な女性です。

 ゆったりした服装でも分かる程度に身長と体格はしっかりとしていますが、全体的に軽やかでスマートな印象を抱かせます。

 性格は穏やかで基本受け身ですが、相手に合わせて無口にも多弁にもなれ気まずい空気感のようなものを相手に与えない気配り上手です。

 半面プライベートというか内心について周囲に悟らせないところがあります。

 懐は深いし不機嫌なところは見せませんが、意地を張ったり会心の笑みを見せたりという場面もないのです。

 朝と夜、お酒のあるなし。彼女の自分語りを引き出すにはどんな場面を用意すればいいのでしょうか?


 妄想が過ぎるぞっ‼



 フルーティ&スパイシーでスモークさもしっかりと感じられます。

 ヘビリーピーテッドであることは間違いありませんが、冷たいのに焚火を感じるといった印象でユニークです。

 また、冷やすとスコッチのオールドボトルで感じる土っぽさのようなニュアンスもあるように思います。


 ハイコースト ティンマー


 価格は6500円ほどで店頭で見たことはありません。

 フルーティーでスパイシーな銘柄がお好きな方、ヘビリーピーテッドが好きな方で……強いて挙げるならカネマラが好きな方は試してみてはいかがでしょうか。



 あとはハイコーストブランドを通して、ですね。

 初めに、もう一種類ベルグというのもあったですが予算の関係でパスしました。

 フルーティで砂糖っぽくない甘味があって、スパイシーさがハッキリしているのが共通した特徴だと思いました。

 またキレイ(あるいは汚れのない)で冷たい印象で人と慣れ合ったりはしない自然を想わせるイメージがあります。

 年数表記は特にありませんが、今回紹介した銘柄たちはおおよそ6年以上は熟成されており一定の水準を超えて完成されていると思うので、新興蒸留所ですがこれから推していくのもアリではないでしょうか。


 ニュアンスとお勧め点数はこんな感じです!


 温度感:冷<中

 湿度 :中

 香り :中

 味わい:濃

 重み :中

 複雑さ:複

 余韻 :中~長


 世楽好み ☆☆☆☆☆★

 万人受け ☆☆~☆☆☆

 コスパ  ☆☆☆

 合計   11~12点



 上記で触れたカネマラの回はコチラです!


 カネマラ

https://kakuyomu.jp/works/1177354054887337556/episodes/16816700427684437200



 擬人化イメージ

https://kakuyomu.jp/users/selark896/news/16818093094877205024

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