家飲みウイスキースキィおっさんが感想と妄想を綴るエッセイ

【おすすめ】アードベッグ ウーガダール 【スコッチ】

　アードベッグ飲み比べの第三回！　ラストはこの子だ！

　アードベッグ ウーガダール

　個人的に一番名前を憶えやすかったウーガダール！

　仕込み水に使っている湖の名前が由来だそうです。この水はピートの地層を通って湧いてきているため黒っぽいのだとか。その影響か酒色は赤味の強い黄金色をしています。

　構成は元バーボン樽のアメリカンオーク、元オロロソシェリー樽のヨーロピアンオークでアルコール度数は驚異の54.2度です。

　濃厚で奥深いシェリー&スモークの味わいの逸品です。いざっ！

〇ストレート

　度数は高いですがアルコール刺激は感じません。黒蜜のような粘度の高い濃厚な甘さが香ります。そしてその後ろに沼のような深いシェリー感が横たわっているように想います。

　口にすると濃厚かつシャープなシェリーに続きふくよかなモルトのもちっとした感じがします。そこからビターさと煙さが現れ、前半のシェリーとの調和が美味しい。

　そして思い出したように煙さのパンチが側頭部に叩きこまれ、気まぐれに黒蜜のような甘さが顔を覗かせます。

〇加水

　香りは甘いシェリーが第一印象です。厚みがあり美味しいそうでゴム感は薄れスパイシーです。

　味わいはシャープなシェリーとモルトがどんと現われ、続いてスモーキーさとスパイシーさが同時に現れます。二口目以降はよりモルトが感じられます。

　他にないシェリーとモルト、スモーキーとスパイシーによる二段構えの連続ダブルパンチは新鮮で大変美味しい味わいです。

　個人的に加水量は控えめがお勧めです。

〇ロック

　香りは嫌味ないシェリーといった印象で甘く微かにゴムを感じます。何度か口にしてからだとモルトの主張も感じます。

　口にするとかなりの甘さと心地よいアルコール刺激が現れます。続いて鋭いスパイス感と苦いほどの煙さが口内を支配します。余韻には焦がした麦が顔を覗かせます。

〇ハイボール

　香りはシェリーの甘さとゴムっぽさに絡みつく重い煙さが漆黒を連想させます。

　味わいは初めに短く甘さ、ズシリと重い煙さと程よいゴム感が舌を甘く焦がしていくかのようです。深く黒く煙いシェリーとった印象ですが、しつこさは感じませんでした。

　余韻のスモーキーさは長く、ハイボールでこれかぁ！　といった濃厚さです。

　この子はあれですね、ロックなスター街道をゆく家出お嬢様ですね。

　体型は姉妹の中で一番均整がとれたいわゆるボンキュッボンです。髪はショートに切り揃えて真っ黒に染めています。ちょい悪でセクシーな印象の強い恰好を好む彼女は巷ではカリスマベーシストとして名を馳せています。

　家を飛び出したり派手な格好を好むのは次女である彼女が長女のことを意識しているためで、現在の地位は純粋に自身の才覚で勝ち取っています。

　見てくれが良く人前に出ることも多いため、男女問わずちょっかい出されることも多々ありますが、彼女は狂犬なので毒舌でズタボロにされるか、下手すると怪我させられることでしょう。独りでも生きていける彼女は心身ともに強い生き物なのです。

　家出お嬢様ですが両利かつ器用で生活力が高く庶民暮らしを謳歌しており決して荒んでいるわけではなく、呼ばれれば実家に顔を出す程度には交流は続いております。　

　とっつきにくい彼女ですが、情は厚く男女問わず気に入った相手には結構べったりです。狂犬家出お嬢様の独占欲、向けられてみたくはありませんか？

　キャソンは岸田教団&THE明星ロケッツで『RAVEN』でよろしくっ！

　妄想が過ぎるぞっ‼

　味わいまとめ

　上品なシェリー感が濃厚で深いです。変な重さはなく、ふくよかなモルトと確かな煙さがありハイプループゆえの酩酊感が大変心地よかったです。

　飲み方についてはいずれも美味しくシガーとの合わせも良さげです。

　アードベッグ ウーガダール

　価格は11000円ほどでレギュラー品では一番値が張ります。品揃え豊富な酒屋には置いているイメージです。

　シェリー要素が加わったことでTENやコリーヴレッカンとは別物な味わいです。同じくシェリー要素のあるアン・オーやビースティと比べると深さと重さが違うといった印象でした。この深みはオンリーワンな魅力だと思います。

　週末にたまの贅沢として甘煙いウイスキーにどっぷり浸りたい方にお勧めです！　あとは意外とハードなバーボン好きな方がハマるかもしれません。

　お勧め点数はこんな感じです！

　世楽好み　☆☆☆☆☆★

　万人受け　☆☆☆

　コスパ　　☆☆

　合計　　　11点