キャンディロスト

さよなら、さよならを降らす

言葉の雨を

口から、空から、テレビから

耳慣れない言葉を知る

頭の中を巡る、文字たち、目の前、渇く瞳

できることをできるようにする度に

さよなら、さよならを降らす

口にするセリフ、空を見ない、テレビは時間とニュース

脳の中に貯まる、開かないページと痛む瞳

どうして、言葉が詰まる

見たことあるはずの言葉の読み方も意味も忘れて

さよなら、さよならの雨は

身体に留まらない

透き通る身体を抜けて、地面に染みを作った

言葉が降らない、雨となって

出てくるのは、瞳の雨

さよなら、さよならを降らす

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る