異世界生活もう嫌だ
星ぶどう
第1話異世界だけど
お昼のお茶を楽しめそうな晴れ渡る空、そんなロイヤルな事を考えている場合じゃない。
この人生の中でこいつに生で会えるなんて考えもしなかった。人生ゲームでも出ない。目の前にいるのはどす緑モンスターその見た目から雑魚の代名詞ゴブリンであろう。
ハンドメイドで作ったと思われるぶっといこん棒を握りしめ。それを振り回しながら俺に吠え続けている、口の中が丸見え。
歯ぁ磨けや。
まぁ所詮ゴブリン片手で一捻りだ。
俺は重力をものともせず空中に浮かんでいた、端から見ると棒高跳びの選手が棒を離してバーの上を飛んでるように見えるだろうか?
少なくとも俺はこの時、棒高跳びの選手の気分を体験できていたと思う。
放物線を描いてそのまま裸足で駆け回りたくなるようなグラスもとい草原に激突して一回バウンドする計画もたてていた。
だのに無慈悲なゴブちゃんもとい目の前のゴブリンは俺が地面に届く前に空中で回しげりを俺の横腹にぶちかまし、俺は重力を感じながら斜め直角に物凄いスピードで頭を地面に激突して頭だけ地面にめり込ませた。
身体はVの字をターン――これでターンVという文字が作られるかも――させた格好になったと思う、ケツがジャンヌダルクの旗のように真っ直ぐ天空に向けていると感覚で分かる。
ゴブリンはとどめをさしに来るであろう。
前の世界でゲームの中で彼らを倒しまくてっいたからこんな目にあったのかな?
あのゴブリンはこのゴブリンの親戚だったかも。
ここは俺が死んだ後にやってきた異世界らしい。
だがこの様はなんだ? 無双ハーレムはどこへ?
涙を流しながら草原の草を潤した。
この植物当番のような事をするためにここへ来たのかな?
異世界で死んだらまた転生するのかな?
疑問がわんさか出てきていたが何かが通る気配がして考える事を一端やめた。
風?
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