誤解が「生まれてきてごめんなさい。」と云う

謝る必要なんてないのに深深と頭を下げてそんな事を云う

こっちこそ謝るべきなのに「誤解を生んですみません。」と云うべきなのに

それでも云わないのは私にも謝るべき事があってその事で頭が一杯だから

「ごめんなさい。誤りだったんです、私が産まれたのは。」私が謝るべきはこの事

謝るつもりがあるのなら深深と頭を下げてそう云うべきなのに

誤解を正したいという気持ちがあってもそれすら云えないのは

赦されるのが怖いから「いいんだよ。」と飽く迄私の誕生は誤りだったと云われるのが怖いから

誤解に「頭を上げて。あなたが謝る必要なんてないんだよ。」と云う

謝る代わりに私がそう云ったのはほとんど泣きそうになりながらそう云ったのは

云えない言葉を飲み込んで決して云わないでいいようにするため

それなのに誤解は深深と頭を下げたまま私にも謝らせようとするものだから･･･

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