14.道を歩く僕

僕の何が変わってしまったか はっきりとは分からない

けど僕は大人になってしまったんだと はっきり分かる


大人になって 僕は道しか歩かなくなってしまった

子供の頃なら わざわざ道を歩いたりはしなかった


道ではないその道を 歩こうと思えば歩けるのに

子供の頃のように 迷わず直進しようとはしない


何を気にしてか 何を大事に思ってか

(汚さないように 汚れないように)


僕の何かが変わってしまったんだと はっきり分かっても

僕の何もかもが変わってしまうとは きっと分かってない


つまり まだ僕は大人になるんだということを

既にもう 僕は無闇に走らなくなってしまった

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