音(うわべ)と意味(なかみ)

 好き。


 わたしはこの音が嫌いだ。

 その音が、なぜだか耳障りだ。


 でも、どうしてなんだろう。


 その文字を見ると、視界が滲む。

 座っている足の上に、水滴が落ちる。


 ひとは嘘をつく。

 わたしにはそれを確かめる術がない。


 疑わずには、いられないけれど。

 どうかこの言葉だけは、真実であってほしいと願う。

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