第二章 第一部「力の行く先は...」

おはよう!今日は魔族の通う学校『魔王立剛魔教育学校』まおうりつごうまきょういくがっこうに入学するのですが廊下の音がとてもうるさくて本来起きる時間より2,3時間ぐらい早く起きてしまいました。

ア「フンッ!フンッ!」

自室で正拳突きをしているアスバルの声が駄々洩れで廊下に流れていた。廊下に顔を出すと丁度アスバルの部屋を蹴り飛ばしたイカロスの姿が見えた。

イ「おい!アスバル!張り切ってるのは分かるがうるさいぞもう少し大人しくしろ!」

ア「お、おう。済まない。とうとう坊主が入学する日だから興奮して眠れなかったのだ。」

イ「廊下まで聞こえていたからレンが起きたらどうするつもりだったのだ!」

レ「ごめんね?ちょっと起きちゃった。」

話をしているところに入っていったのでビックリされた。

ア「お、すまんな!坊主。つい興奮して落ち着かなかったものでな、うるさくしてしまったみたいだ。ガハハハッ!」

イ「ガハハじゃないだろう!せっかくの晴れ舞台に軽い寝不足の状態で行かせる事になるのだぞ!申し訳ありません、レン。この筋肉達磨のせいで起こしてしまい。」

レ「良いよイカロス。少し体を動かしたかったしついでにアスバルに稽古つけてもらうよ。」

ア「お、よく言った坊主!それじゃ庭に行くか!」

と言うとアスバルは僕の体を抱え、庭へ走って行った。

イ「まったく、どうして性格はあっちに似てしまったのでしょうか。」

走って行った二人の方に大きなため息をついた。




ア「もうすぐ時間じゃないか?そろそろ用意を持ってこい、坊主!」

レ「言い出したのは僕だけど、本当、手加減してよ...」

アスバルに稽古をつけられたレンはボロボロの状態で庭の芝生に寝転がって蒼い魔界の空を見上げていた。

ア「稽古に手加減など存在しない!常に全力で挑むのが稽古だ!」

イ「相変わらずの筋肉論は広げずにしまって燃やしておけ。レン、大丈夫か?」

時間になりイスバルが呼びに来た。

レ「大丈夫、【ヒール】【リフレッシュ】【リペア】」

順にHP、MP、ボロボロになった服を修復する魔法を使い、ぱっと見健康的な体にすることに成功した。

ア「坊主の魔法はすごいなぁ。イカロスにもできないだろ!その高等な技術の魔法は!ガハハハッ!!」

イ「口を慎め、【エアロカノン】」

イカロスが呪文を唱えると強力な風がアスバルを吹き飛ばした。が多分大丈夫だろう。いっつも吹き飛んでるし。

ワ「レン。そろそろ学校に行く時間だ。荷物は既に使い魔に部屋まで運ばせておいた。」

レ「はーい、それじゃ、行ってくるね!イカロス!」

イ「いってらっしゃい、レン。」



ワ「それでは行くぞ、私の手を握ってくれ。」

言われたとおりに繋ぐと一気に学校の校門までワープした。

レ「おぉ、」

学校はまるで日本の大きめの大学に来たかのような広々とした入り口に奥にそびえる巨大な校舎は見た人を圧巻させるものだった。

ワ「私は校長として仕事があるから行くが、迷子にはなるなよ。」

レ「大丈夫!魔法で位置がわかるから問題ないよ。」

大丈夫、と聞いたワズレールは安心したのか少し微笑んでワープした。


レ「それじゃ、会場まで歩いて行くか。」

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