殺人犯

俺はずっと人を殺したいと思っていた。

ようやくその願いは叶いそうだ。

俺はナイフを持っている。

目の前にいる奴は、俺を昔虐めてきたクソ野郎だ。どうやら、最近結婚して、子供を作ったらしい。ま、もう二人とも殺してきたが。

俺の頭を金属バットで殴り、泥水や尿を飲ませ、物を捨て、盗み、家に火までつけやがった。親や先生やクラスの野郎と組んで、この俺様をつるし上げた、このクソ野郎。

「た、助けてくれ」

「この世界は辛く苦しい。それを教えてくれたのはお前だからな。解放してやるよ。この世界から助けてやる」

膝の上にナイフを押しつけて、筋肉を切断した。これで、もう歩けない。助けをこう奴のアキレス腱を切った。膝を踏み折る。ぼきりと逆に曲がり、男がわめく。

腹にナイフを刺して、思い切り引いた。

腸がもつれて、飛び出してきた。腸を引きずり出して、切断した。痛みで気絶した所で、顔を蹴り飛ばしてやって起こした。

靴に折れた歯がついたから、足を振ってどこかに飛ばした。

喉に刺した。そして、引き切る。血が川のように流れ出し、喉の一部がぶらりと垂れ下がる。

前に倒して、頸椎を踏み折った。生首だけにして、髪を掴んで、膝でサッカーみたいに蹴り飛ばしてやった。目玉をナイフで刺し、引き抜いた。

生首をレジ袋に入れて、警察署へ向かった。

「こんにちは」

俺は笑いながら、血まみれの袋を警察官へ向かって投げてやった。警官が来るのは、いつも手遅れになってからだ。俺を見捨てた社会の象徴。

ナイフを取り出した。

警察官がちゃちな拳銃を向ける。

俺は手を広げた。

「撃てよ」

警官の叫び声が聞こえる。俺は警官へ向かって走り出した。

太鼓が弾けるみたいな音がして、俺は撃たれた。

地面に倒れて、大地の暖かさを知った。

死は、生よりも生暖かい。

俺は自分の首に、ナイフを刺して、引いた。

これで俺の人生は終わりだ。

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