三章目あらすじ
『三章:雪の姫はワルツを踊る』
テリーには唯一の友達がいた。しかし、その友達はある日を境に、二度とテリーの目の前には現れなかった。二章目から一年とちょっと後。年が明けた季節。テリーはキッドに脅迫手紙が送られたのをきっかけにキッドの家に向かう途中、友達だったニクスと再会を果たす。しかし過呼吸が起きてしまったため会話は出来ず、ニクスはどこかへ行ってしまう。
そんなこんなで家についたテリー。キッドがテリーとデートをしたいと提案するが、テリーは乗り気ではない。そんなテリーの心を動かすとキッドが断言。絶対動かないというテリー。二人の勝負はスケートリンクの上で行われることになった。メニーとリトルルビィを引き連れて遊んでいると、地震が発生する。異変に気付いたキッドがリトルルビィを連れて調査に向かった。
翌日、テリーと使用人のサリアが地震で出来た穴を見に丘へ向かう。地震で出来たとされる穴を不自然に思うサリア。見えない巨人がいるから気をつけてとテリーに注意した。
またその翌日、サリアと食べたベーコンチーズパンを食べたいとメニーが言ってきたため、テリーがメニーを連れてパン屋『ミセス・スノー・ベーカリー』へ向かうと、そこで働くニクスを発見する。テリーはこれをきっかけにニクスに近付こうとするが、一度目の世界のようにニクスと仲良くなるためではなく、ニクスに復讐するために近付こうとしていた。
ニクスと関わる中で、記憶の再現をしていくテリー。しばらく過ごしていると、ニクスがテリーを雪の王国と呼んでいる場所に連れて行く。ここはかつて、テリーとニクスの遊び場所であった。雪の王国には怖い雪の王様が住んでいる。遊ぶのはいいけど、雪の王様には近づいてはいけない。それを条件に氷の上で遊ぶテリーとニクス。ニクスがいなくなる気配は全く感じないことに違和感をもつテリー。
そんな中、キッドからニクスには中毒者の疑いがあるから近づくなと警告されるが、テリーは無視してニクスに関わり、なぜいなくなったのかを探っていく。どんどん大きくなっていく地震の違和感を感じ、テリーはメニーを連れて、ニクスから近づいてはいけないと言われた雪の王様がいるトンネルに入ってしまう。そして、そこには雪の王様はいなく、代わりに鏡が立てかけられていた。それを見たメニーは体調を崩し、寝込んでしまう。再びトンネルに入るテリー。鏡を見た途端意識を飛ばしてしまうが、ニクスがテリーを叩き起こした。
悲しそうに泣くニクスに引っ張られ、テリーは家へと帰る。
その鏡は呪いの鏡であり、見た者をみんな魅了してしまう効果がある大変危険なものだという。その呪いにかからなかったテリーは、宇宙一巡の際に膨大な魔力が体に影響を及ぼし、呪いにかかりにくい体とドロシーが想定する。
呪いにかからないことをいいことに、テリーは再度調査に出かける。ようやくキッドと手を組むことになり、地震を起こす犯人、ニクスの父親と対面する。ニクスはいなくなったわけではない。暴走した父親に捕まり、氷の中に引きずり込まれ、ニクスを待つテリーのいる氷の下で静かに息を引き取っていたのだ。
事実を知るテリー。精神世界で父親に会うニクス。父親は愛する娘のニクスを突き飛ばし、呪われた体をキッドに委ねた。キッドがニクスの父親に薬の入った注射器を刺す。しかし、効果は無かった。手遅れの中毒者が暴れ出したため、キッドがその首を斬り飛ばし、ニクスの父親は亡くなった。
ニクスに父親についての事実を聞いたテリー。父親の代わりに、親友としてニクスの傍にいることを決意する。
数週間後、ニクスは遠くの町にいる親戚の元へ引っ越すため、汽車に乗る。テリーはニクスに別れを伝え、言えなかった気持ちを吐き出す。恨んではいたが、奥深くではずっと大好きだった親友との別れを経験し、テリーが再び歩き出す。中毒者がいかに危険で悲しい存在かを認識する。
片手にニクスとの思い出を、もう片方はキッドの手を繋ぎ、二人は初めてのデートへと向かった。
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