第2話 アルキ
アルキ
私の名前だ
私は食べると殺す意外の言葉を知らない。だが、名前は誰がつけたか、わかる。
母親がつけた名前なのだろうが、死体の山で生まれた私はどれが母親かわからなかった。
しかし、食べるものには困らなかった。
狩りをする必要がなかったからだ。
成長するにつれて、私の食欲は旺盛になっていた。
死体の山が半分になる頃、私は無自覚で剣を使い食料を捌いていた。
うっすらと白い銀の剣が肉をサクサクと食べやすい形にしていた。
腐敗したところは、切除して土に返しておいた。その場所にはいつの間にか、果物の木が生えていた。
体も大きくなり、獲物を狩るようになった。
四つ足の獣から、二つ足であるく獣まで、狩った。
二つ足の獣は死ぬ前に喘ぐ声を聞くのが好きだ。
骨と土で簡易的な家を作った。
気が付いたことだが、私は寒さに弱い。
獣から剥ぎ取った獣の毛皮を着込んだり、床に敷き、暖かさを確保した。
それに、軽くなら、火の魔術が使えた。
腐敗した肉を燃やすのに、重宝した。
大きな火は出せないが、肉の腐敗臭がおさまる。
それに、これは発見だが、肉は焼いた方がうまい。
そろそろ、刺激が欲しくなり、大きい獲物を探しに行くことにした。
獣との戦いは楽しかった。
生死の境を見ると、鳥肌が立ち、目が輝き、笑顔が出る。
全身がゾクゾクとして、血がめぐる。
もっと大きな獣と戦いたいそう思った。
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