第28話 登場人物紹介(後)


【登場人物】


 ・鎌ヶ瀬 偉達 《かまがせ いたち》

 26歳。フリーター。

 顎にちょび髭を生やした長身の男性。

 一回り年上の恋人がおり、妊娠を期に結婚を申し込んでいる。

 両親とは不仲。


 ・シュウ

 8歳ぐらいの少年。死者。

 高圧的な父親に不満を持っており、父を甘やかす母親も嫌っていた。


 ・ロッコ

 紺色のセーラー服を着たふわふわ髪の少女。死者。

 母の意向と夢の間で板挟みになっていた。


 ・ユメミ

 商業高校の制服を着た女性。長身で武道の心得がある。死者。

 ロッコやシュウと密かにコミュニケーションを取り、一部の所持品を処分していた。






【中立】


 ・ノヅチ

 女形の船頭。


 ・主様

 灯籠廻船の主。






【賽銭箱の文字】


 なみなり なみなり

 われら なみなり


 彼岸ひがん此岸しがんの 狭間はざまの なみなり



 七芽しちがみ 九山くざんを泳ぎ 那落ならく送るがマムシにて

 十稲ととう踏み 十炎とえん降らすはカガチなり


 七夢しちむ裂き 六雨ろくうらすアオダイショウ

 九雪くせつ誘うがシロマダラ


 ひゃくいかずちシマ鳴らし

 八病はちびょうしてジムグリうた


 九情くじょうみ 千桜せんおう散らし 刹界さっかい伏したるヒバカリ酔えば

 そうとむらいてタカチホ去りぬ



 なみなり なみなり

 われら なみなり


 なみにあらねど われら なみなり


 名呼べ 名を呼べ

 迷い子 名を呼べ


 わが名呼ばねば 七夜しちやは明けず

 わが名呼ばねば 船は巡らじ






【ヤツマタ様】


 ・マムシ

 第一夜、第四夜、第七夜に乗船。

 苔緑の忍び装束に身を包む長い黒髪の女性。

 勝負服は陣羽織と袴。


 掴んだものを『溶かす』。



 ・カガチ

 第二夜、第五夜に乗船。

 赤茶色の忍び装束に身を包む焦げ茶の髪の女性。長い前髪で目を隠す。

 ヒールブーツを履いており、胸には蛙、鼠、雀を象ったアクセサリーをつけている。

 勝負服は神主装束。


 掴んだものを『固める』。



 ・ヒバカリ

 第一夜、第二夜、第六夜に乗船。

 桜色の忍び装束に身を包むクリーム色の髪の女性。蠱惑的な肉体の持ち主。

 装束の側面には足首から胸までスリットが走り、左右の舌を真珠つきのピアスで飾る。

 勝負服は十二単じゅうにひとえ


 掴んだものの『時間を止める』。



 ・アオダイショウ

 第三夜、第六夜に乗船。

 青い忍び装束に身を包むパーマの女性。2メートルほどの長身で肥満体型。

 派手なのぼりを背負い、様々な道具をベルトに巻き、下駄を履く。

 勝負服は僧兵姿。


 掴んだものを『軟らかくする』。



 ・シロマダラ

 第三夜に乗船。

 白い忍び装束に身を包む、白い蓬髪の老婆。束ねた髪に鬼灯の髪飾りを挿す。

 顔の右半分が焼けただれ、右目も潰れている。

 勝負服は山伏装束。


 掴んだものを『浮かび上がらせる』。



 ・シマ

 第四夜に乗船。

 硫黄色の忍び装束に身を包む、黒髪の少女。脚部は縦縞に彩られている。

 衣服の各所に黄色い彼岸花をあしらっている。

 勝負服は袖の長い、ミニスカートの着物。


 掴んだものを『増やす』。



 ・ジムグリ

 第五夜に乗船。

 紫色の忍び装束に身を包む、三十代半ばの女。髪は乱れた島田髷しまだまげ

 夜叉の仮面で顔の下半分を隠している。

 勝負服は真っ黒な婚礼衣装。


 掴んだものを『癒す』。



 ・タカチホ

 第七夜に乗船。

 黒い忍び装束に身を包んだ、長髪の女性。

 絶えず虹色の光沢を放つ二枚のショートマントを纏い、佩刀している。

 勝負服は軍装。


 掴んだものの『実体に干渉する』。


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