第8話
社橋のたもとで、先を歩いていた村人二人に追いついた。手拭いを姉さんかぶりにした高齢女性で、後ろ姿は“純正・農家のお婆ちゃん”だ。
会釈しながら追い越そうとした時、そのうちの一人に声をかけられた。
「あんたら、まいちゃんの知り合いかいの?」
まい? 結依じゃなくて?……もしかして、結依の双子のお姉さんのことか。一瞬、昨夜の光景が脳裏に蘇る。月明かりに照らされた結依と瓜二つの女性。そういえば、結依の口からお姉さんの名前を聞いていなかったことに、今さらながら気づいた。
「えーと……いや、僕らは結依さんの友だちで……」
答えながら足を止め、横からお婆さん方の顔を覗き込むようにして
「あそこにいたのは、結依さんですよ」
と念を押す。すると老婆は訝しげに、
「結依ちゃんは、よその学校に上がったゆうて聞いたがの」
「そうですよ。そのよその学校に通ってる結依さんの友だちなんです、僕ら」
どういうわけか、老婆の皺だらけの顔に笑みが広がった。
「ほうじゃろう。結依ちゃんも可愛らしいが、まいちゃんはほんまにできた娘じゃけの」
「ほいじゃが、巫女様があがいなことになって、お社さんもこれから大ごとじゃわ」
「じゃけ、うちはさっき、まいちゃんと成さんに言うたんよ。村の者は皆んな、あんたらに手を貸すけん、めげんさんなよゆうて」
「まあ、うちらがどうこういう前に、ヤマガミ様が護ってくれてじゃわ」
老婆二人は、互いに肯き合いながら勝手に納得している。「お社さん」というのは緋劔神社のことだろう。
こちらとは会話が微妙に噛み合わないまま、結局、お婆さんたちの間では、結依は「まい」にされてしまったようだ。
それに、どうやら「まい」の家出のことは知らないらしい。
ただ、村人たちが緋劔神社あるいは栞梛家に対して概ね好意的である雰囲気は、何となく察することができた。
意思の疎通を諦めて二人を追い越し、先に進む。
だが歩きながら……不意に疑問が明確な形で姿を現し、次第に強まる熱気の中で、俺は背筋を震わせた。
さっきまで結依だと思っていたのは、本当に結依なのか。
婆さんたちの言葉どおり、お姉さんの「まい」ということは考えられないのか。
昨夜、月明かりのもとだったとはいえ、姉妹の顔を目の当たりにした限りでは、瓜二つとしか見えなかった。たとえ二人が入れ替わったとしても、外見だけでは容易に見分けはつくまい。
もし入れ替わったとすると、それはいつ?
昨日、神社に到着してから一緒に過ごしたのは、絶対に結依だ。大学やサークルにまつわる話を、結依以外の人物があんなに詳しく知っているはずがない。
では、入れ替わりは昨夜か。山中で結依だと思っていたのが、すでにお姉さんだった?
それに考えてみれば、今朝の結依とはあまり言葉を交わしていない。しかも彼女はうつむき加減で、声にも張りがなく……。もっとも、昨夜からの一連の出来事をふまえたら、元気に振舞えるはずもないのだが……。
やっぱり結依は結依であるような気はするが、絶対に間違いないかと問われると、自信が揺らぐ。
そもそも、なぜ二人が入れ替わる必要があるというのだ? 推理小説やミステリーであれば、双子が登場したら、たいてい入れ替わりトリックが使われるというが、現実にはそんな簡単に……。
俺の頭の中は、ますます混沌としてきて、収拾の見通しなど立たなくなっていた。
村で朝食を摂るといっても、選択肢は限られている。
旧村役場や駐在所を囲む村の中心部──村の人たちは、この地区を「中小屋」と呼ぶらしい──まで、とりあえず俺たちは歩いてきた。いや、“とりあえず”も何も、村で食事ができる店があるのは、この一角だけだろう。
額に滲んだ汗を拭きながら周囲をぐるりと眺めて、まず目にとまったのは、食事とは無関係なものだった。
ここに来る途中で俺たちを追い越していった赤菜署のワゴン車が、駐在所の前に停まっている。
結依は今、成隆氏と一緒にあそこにいるはずだ。開襟シャツの細萱警部補も。
遺体発見現場で原塚巡査に話したことを、あのオヤジ刑事相手に再度繰り返させられるのだろう。細萱警部補は、原塚巡査ほど与しやすくはあるまい。根掘り葉掘りの執拗な事情聴取になりそうだ。
(ちょっと待てよ)
心臓がドクンと音を立てた。
厳しい追及を受け、結依が昨夜の出来事について口を滑らせてしまうなんてことはないだろうか?
むろん結依も、決して頭が悪いわけではないし、細心の注意を払って受け答えするだろうから、容易に言葉尻を捕らえられるようなことはないだろうが、
敵は海千山千の捜査員だ。供述の中にわずかな綻びを見つけたら、そこを突破口として、錐をもみ込むようにあの手この手で急所を突いてくるだろう。
そうなったら、二十歳にも満たない普通の女子大生がどこまで耐えられるか……。
今さらながら、結依がかなりの窮地に立たされていることに気づき、俺は歯噛みする思いに駆られた。
(のんびり朝飯食ってる場合じゃ……)
かといって、駐在所に乗り込んで事情聴取を妨害するなんてこともできるわけがない。
(とにかく「知らぬ存ぜぬ」で言質を与えないように、何とかしのいでくれよ)
結依の危機対応力と忍耐力に望みをつなぎつつ、とにかく今は皆と行動を共にするしかなかった。
俺が一人で思い悩んでいる間に、一行は、道路を挟んで旧村役場の向かいにある喫茶店に入ることになったらしい。
喫茶店としてはごくありふれた外観の店で、入口横の白い壁に〈Cafe Mococo〉と木工細工の文字が貼り付けられている。
店側の立場にしてみれば、同業者との競争がないため、顧客の獲得やつなぎ留めに血眼になる必要もなく、したがって外観や内装の意匠にこだわる必要もないという結論に落ち着くのだろう。
案の定、店内も外観と同様のごく平凡な造りで、向かって左側にカウンター席が、右側に四人掛けのボックス席が二つ並んでいる。
青年プラス俺たち三人のちょうど四人ということで、ボックス席に腰を下ろした。ほど良い冷房に、汗が少しずつ退いていく。
カウンターには、いずれも村人と思われる二人の客がいた。痩身の老爺と中肉中背の中年男である。二人は、紺色の前掛けエプロンをつけた初老のマスターと声高に会話を交わしている。
漏れ聞こえる……というか、かなり明瞭に耳に届く内容は、やはり巫女様、つまり紫乃婆様の遺体発見に関する話だ。「事故」とか「夜籠り」とか「後継の巫女様」とか、ここのところ聞き慣れた感のある語句が頻出している。狭い村でその分、人間関係も濃密であるため、情報の伝播スピードは都会以上に速いのだろう。
カウンターの中から注文を取りに出て来た初老女性──年格好からみてマスターの奥さんか──に四人全員のオーダーを伝え終えたところで、青年が口を開いた。
「そういえば、自己紹介がまだでしたね」
青年は心持ち姿勢を正して「風早洸士郎」と名乗った。年齢は二十八歳だそうだ。名は体を表すというが、どことなく飄々とした雰囲気が、若さに似合わない余裕と落ち着きを感じさせる。
俺たちも、風早青年の隣に座った俺から翔吾、梨夏の順に名を告げた。
「先程からいろいろ話を伺って……」
青年が再び口火を切った。
「こんなこと言うのもなんですが、せっかくのグループ旅行だというのに、とんだ災難でしたね」
俺たちが年下だとはっきりした後でも、丁寧な言葉遣いを崩さない。
いきおい、俺たちの対応も折り目正しくならざるを得ないところだが、風早青年の気遣いに対しては返す言葉が見つからず、曖昧にうなずくしかなかった。
「ただ……」
遺体を目にして以降、口数の少なかった梨夏がポツリとつぶやいた。
「わたしたちにとっては、ただの災難かもしれないけど……結依が心配なんです。これからのことが……」
悄然とうなだれる彼女の顔を横目で見やり、口を結んだまま翔吾もうなずく。
結依を心配しているのは俺も同じなのだが、心配の中味がまったく違う。
なにしろ、ここにいる四人の中で俺一人だけは、この一件が事故じゃないこと、そして結依が真相に関わっている当事者の一人であることを知っている。
先ほど風早青年が提起した、遺体の履物に関する矛盾から、事故説が覆されて真相が明るみになるか、あるいは、今現在進行中であろう事情聴取で、もし結依が口を割ってしまったら、彼女は何らかの法的処罰を免れない立場にあるのだ。
そういう最悪の事態を避けるためには……もはや結依と真正面から対決するしかないのではないか。すべてを白日の下に晒し、そのうえで衆知を結集して善後策を講じるのが、現段階では最善の道ではなかろうか。
もちろんそれは当面、俺たちと結依姉妹の間だけで行われるべきことであり、いずれにしても、今ここで口にできることではなかった。
先ほどのマスター夫人と思しき女性がオーダーを運んできてくれた。
俺は憮然として黙したまま、テーブルの上に手際よく並べてられていく皿やカップ、グラスをぼんやりと眺める。
そんな俺の様子を、翔吾は怪訝そうな面持ちで窺いながら、話題の鉾先を風早青年に向けた。
「風早さんは先ほど、お友だちが亡くなられた経緯をできるだけ明らかにしたい、って言っておられましたけど、それはもしかすると、事故という結論に疑問があるとか……?」
「いえいえ」
青年は苦笑いを浮かべつつ、顔の前で手を軽く振って
「警察が事故として処理したものを自分が覆そうなんて、大それたことは考えてはいないんだけど、可能な範囲で調べてみようと思いましてね」
否定はしたものの、青年の口ぶりは事故死以外の可能性も想定しているように感じられる。
「そもそも、そのテレビ局の局員さん……鴇松氏でしたっけ。どのような経緯でこの村に来られたんですか?」
「正しくはテレビ局員じゃなくて、在京某テレビ局の仕事を請け負っている番組制作会社のスタッフで、そもそも鴇松がこの地にやって来たのは、咲宮市にある早岐宮大社の夏祭りを取材するためだったんです」
そう言って青年は、砂糖もミルクも入れていないコーヒーカップを口元に運んだ。
以下、風早青年が語ったところによると──
鴇松氏が咲宮市に入ったのは、昨年七月三十一日のことだったという。
彼の取材行に同行したのは、制作会社の同僚であるカメラマンと、実際にレポート等を行う地元テレビ局の女性アナウンサーであった。
早岐宮大社の夏祭りと呼ばれる例大祭は、毎年八月一日から三日の三日間にわたって執り行われる。
もともとは、夏季の疫病や災害をもたらす邪気を禊ぎ祓って無病息災を祈る祭事を起源とし、神様の納涼とか農作業者に対する慰労といった要素を折り込みつつ、形を変えながらも三百年以上の長きにわたって受け継がれている伝統行事である。
最大の見せ場が、最終日に行われる〈川越え神輿〉で、白装束の男衆が神輿を担いで大暴れしながら鎌洗川を渡り、そのまま早岐峰中腹の大社まで駆け上るという勇壮な祭絵巻がくり広げられる。
八月三日の夕刻、一行は例大祭最終日の取材を無事に終えた。
咲宮の繁華街でささやかな打上げの食事会を催した後、女性アナウンサーは地元局の所在地であるA市に戻り、鴇松と同僚カメラマンはそのまま咲宮駅近くの宿に連泊した。二人は翌四日朝の便で帰京する予定であった。
ところが、その夜、鴇松氏はカメラマンに
「明日から二、三日休暇を取って、緋剣村まで足を伸ばす」
と告げた。カメラマンが何気なく理由を問うと、鴇松氏は意味深長な笑みを浮かべながら、妙な台詞を口にしたという。
「〈真紅の絨毯〉を探しに行く」
それ以上の詳細を、鴇松氏は言を左右にして語らなかった。
四日朝、二人は咲宮駅から列車に乗り、鴇松氏は次の遠沢駅で下車。カメラマンは、鴇松氏から託された取材データや資料一式を抱えてそのままA駅まで乗車し、予定どおり新幹線で帰京した。
一方の鴇松氏は、遠沢駅からバスを乗り継いで、同日昼前には緋剣村入りしたものと思われる。
その晩は錦湯に宿泊した記録が残されているのだが、その間、彼は、旧村役場(緋剣支所)の職員をはじめとする数人の村人に、緋剣山への入山についてあれこれ尋ねていたらしい。
もちろん、その件に関しては村人すべてが難色を示した。修行を目的とする修験者や巡礼者でも栞梛家=緋劔神社=紫乃婆様の許可が必要なのに、身元は確かとはいえ一見の旅人が入山するのは難しい。
支所職員の一人は、そう言って鴇松氏の入山をやんわりと制止したという。
しかし、村人たちの忠告にもかかわらず、鴇松氏は諦めなかったらしい。
翌五日の昼前、鴇松氏は緋劔神社を訪れて入山許可を求めたが、案の定、丁重に断られた。応対したのは成隆氏だったという。
生きている鴇松氏が目撃されたのは、それが最後だった。
彼は緋劔神社で門前払いを食わされたのち、おそらく、まだ日のあるうちに禁を犯して緋剣山に入ったのではないかと思われる。
その後、山中で何が起きたのかはわからない。
五日の夜については、錦湯に鴇松氏が宿泊した形跡は残されていなかった。彼が提げてきたボストンバッグは宿に放置されていたので、むろん戻ってくるつもりだったのだろうが、その日のうちに不慮の事故ないしは事件に遭遇した可能性が高い。
とにかく翌六日の早朝、鴇松氏は緋劔神社参道脇の小川の中で遺体となって発見されたのだった。
このたびの事故(?)と酷似した状況で──
以上の経緯を、風早青年は制作会社の同僚カメラマンから聞き出したという。
むろん、その内容には、裏付け捜査のために上京してきた赤菜署の刑事がカメラマンに語ったという、又聞きの情報も含まれている。
事故発覚後、東京で風早青年の来訪を受けたカメラマンは、〈真紅の絨毯〉の解釈について「あくまで個人的な想像だが」と断りながらも、一つの示唆を示したという。
「インターネットの地図&衛星写真閲覧システムで、偶然目にした情景だったのではないか」と。
会話の詳細までは記憶になかったものの、カメラマンは事故前夜の鴇松氏とのやり取りから、そのように推測したらしい。
むろん風早青年は、その情報に基づいてインターネット検索を試みたが、期待したような結果は得られなかった。
「〈真紅の絨毯〉と聞いて真っ先に思いついたのは、埼玉県日高市にあるような彼岸花の群生地だったんだけど、ネット検索の限りでは、このあたりに該当するようなものは見られない。もっとも、システムで表示されている写真画像は不定期的に更新されているから、季節性の光景であることも考えられるんだけどね」
風早青年が語り終えると、しばし座に沈黙が降りた。各自が、頭の中で情報を吟味している様子である。
テーブルの上には、食事を終えて空になった皿やカップが残されていて、何だか寒々しい。ガラス一枚隔てた窓外の真夏の風景とは対照的だ。
カウンター席に座っていた中年男が、厨房の中に「ごちそうさん」と声をかけて立ち上がった。
中から顔を見せた例の初老女性に「それじゃ、奥さん。また、質のええ豆が入ったら持ってくるけんね」と告げて、男は店を出て行った。やはり女性はマスターの奥さんらしい。
俺が視線を戻すのと、風早青年が口を開くのとが同時になった。
「君たち、何か追加注文します? 僕はコーヒーをもう一杯いただこう」
風早青年もテーブルの上の薄ら寒さが気になったらしく、俺たちの顔を交互に見やって促す。
俺と翔吾がご相伴にあずかることにした。
先ほどの男性客を目で見送っていた奥さんが、追加注文の気配を察したのか、折よくカウンターから出てきて、
「ごめんなさいね。下げるの遅うなって」
と謝りながら、空になった食器を手際よくカウンター内に運んだ。その作業中にコーヒーのお代わりをお願いする。
奥さんがまたカウンターの中に引っ込んだところで、翔吾が口を開いた。
「結局、鴇松氏は『真紅の絨毯』を発見できたのか、それはわからないわけですよね?」
風早青年がうなずく。
「彼の遺品のデジタルカメラにも、それらしき情報はまったく見当たらなかった。おそらく発見できなかったんでしょうね」
そこで少し言葉を切り、青年は続ける。
「事故から一年を経て機会を得ることができたので、そのあたりのことをいろいろ調べてみようと思い、このたび緋剣村まで足を伸ばしたんです」
そこで、おそらく偶然にも前年と同様の事故に遭遇したというわけであった。
確かに風早青年にしてみれば、去年と今回の事案の類似性というのは引っかかるところだろう。
結依たちは、去年の一件をふまえたうえで、事故に見せかけるためにお祖母さんの遺体を投棄したのではないだろうか。
そもそも投棄の時点で本当に亡くなっていたのか、まだはっきりしていないわけだが、でも、生きていたなどと考えたくはない。お祖母さんには死んでいたことになってもらわないと、結依たちの行為は死体遺棄じゃなく殺人になってしまう。
そうだ。去年と今年の類似性というと、今回、事故説に疑いが生じるきっかけとなった履物については、去年はどうだったんだろうか。
俺が無言の殻を破ってそのことを問うと、
「去年の鴇松はしっかり靴を履いていたようです。山歩き用の軽登山靴、いわゆるハイキングシューズをね」
というのが、風早青年の返事だった。
履物の状態については去年と今年で違いがあるものの、草履──おそらく──とハイキングシューズを同じ土俵に上げて着脱の可否を云々するのは無意味だろう。足首までがっちり紐で縛っておけば、登山靴が自然に脱げ落ちるようなことは、あり得ない。
再び沈黙の砦に籠った俺に代わって、翔吾が問う。
「それで、このたび風早さんが村に来て、何か新しい発見とかありましたか?」
「昨日の今日ですからね、今のところ収穫はゼロです。聞き込みした何人からの村人からは『ヤマガミ様の祟りじゃ』という言葉をいただいたぐらいでね」
また〈ヤマガミ様〉か。
「去年の鴇松の言動は少し強引だったのかもしれない。村人は鴇松の一件については、良い感情を抱いていないようです」
風早青年が頭を掻きながら言う。
「ヤマガミ様信仰が絡んでくると、とたんに村人の口は重くなるみたいでね。亡くなったお婆さんが口にしたという『ヤマガミ様の聖地を汚す不届き者』というのが、村人たちの評価なのかもしれない」
やはり〈ヤマガミ様〉信仰については、一度その起源や教義を説いてもらう必要がありそうだ。結依が言っていた学校の先生とやらを紹介してもらうか。
考えすぎかもしれないが、昨年の一件も本当に事故だったのか疑いは残る。鴇松氏が、感情を害した村人に何らかの形で報復された可能性もあり得るのではないか。妙な義憤にかられた狂信者が、不届き者を成敗したという構図も成り立たないわけではあるまい。
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