第32話 凱旋

 獅子族に城を預けて帰路に立ったのは翌日の昼過ぎ。行きとは逆に鼻の利く狼族が先頭に立った。


「ちょっとぉ、狭いから出て行ってくれない?」


「いいじゃないか! 私たちだって働いたのだ?」


「そうだ、メルフィは横暴だぞ!」


 なぜか帰りは赤アリのセリカとキイロスズメバチのジュンまでもが馬車に乗り込んでくる。


「まあまあ、いいじゃないか。せっかくなんだ。楽しくやろうぜ」


「もう、ジュリアに感謝するのね。ヴァレリアだったら今頃蹴りだされてるんだから」


「そもそもヴァレリアであればここには来ない」


「そう言う事だな」


 話の通じるジュリアはセリカたちにも木のカップを手渡し、持ってきたワインを注いでやる。セリカは俺にくっついて一切動こうとしないメルフィの代わりにつまみの燻製をスライスしてくれた。


「はい、あーん」


 そのメルフィはこれ見よがしに俺を抱き寄せいちゃいちゃしながらつまみを食べさせる。鎧姿のセリカ、それにジュンは僅かに覗く口を歪めてそれを見ていた。


「それにしてもだ、ゼフィロス殿は実に信頼のおける方であった」


「なんだ、セリカ? ゼフィロスが何かしたのか?」


「私は正直、同胞、と言っていいエルフに対して、ゼフィロス殿が甘い処置をするのでは、と内心思っていた」


「まあ、それは私もだな。で?」


 ジュンが相槌を打つとセリカは口元をほころばせて続きを語る。


「だがゼフィロス殿は囚われていたエルフの女を私が刺し貫いても微動だにせず、自らはその奥にいたエルフの貴族を斬り捨てた。私はそれを見て忠誠を新たにした。あなたの前ではこんな鎧など不要、誠心誠意お仕えするに足りる方だと」


 そう言ってセリカはパンと鎧をはじけさせ、赤い髪と琥珀色の目、それに柔らかな体を露にした。


「なるほど、では私も」


 ジュンもそう言って鎧を解く。彼女は金髪に青い目をしていた。鎧を解いたその体は、ちょっとびっくりするぐらいの巨乳。


「ははっ、何をいまさら。ゼフィロスはな、アタシの夫で家族なんだ。今更エルフなんぞに心を揺らしたりしねえさ。な?」


「そうですよ。ゼフィロスはわたくしたちの事が大好きなのですから」


「しかし、始祖アイリスはゼフィロス殿にとっては妹。その末裔のエルフとあれば、いや、やめよう。それだけの覚悟を見せてくださったのだ。だが、心には重いものが残ったのではないかと」


「そんなもんはアタシが抱いてやればすぐに晴れるさ」


「ええ、こうしてわたくしたちの愛で心の傷を癒して差し上げているの」


 そのメルフィの言葉にセリカとジュンは心底イラっとした顔をする。


「あはは、その事なんだけどさ、ちょうどいいからみんな、聞いてくれる?」


 俺は心のうちを正直に語った。蜂族や、アリ族には女としての魅力を感じる事、その眷属にも親愛の情を持っている事。なぜかミュータントにはそれを感じず、エルフに至っては生理的嫌悪感があると言う事を。


「――しかし、ゼフィロス殿、聞く話によればトゥルーブラッドはいかなる種とでも交わり、子を儲けることが出来ると聞きました。まして私たちよりもエルフはあなたに体の構造が近いはず。その感覚はいささか、腑に落ちませんね」


「あ、あの、であれば、その、私にも女の魅力を感じてくれている、と?」


 セリカとジュンの反応は全く違う物だった。


「ちょっとジュン! お前はいつもそうやって!」


「何だ、お前は難しい事を考えてればいいじゃないか!」


 二人がそう言って喧嘩を始めたのを横目にジュリアは珍しく考え事をしていた。


「……アタシには難しい事は判らねえが、それは確かにちょっとおかしいかもな。戻ったら母様のところに行って、あの親父にでも聞いて見たほうが良い」


「そうですね、赤アリなんかに色香を感じるとあれば由々しき事です。おじい様に意見を求めねば。視力に障害があるのかも。場合によってはメガネの必要が」


「どういう意味だ! メルフィ!」


「そう言う意味ですけどぉ? 何か」


 ちょうど馬車が止まって休憩となったので、メルフィとセリカは決着をつけるとか言って外に出て行ってしまった。


「んじゃアタシも外に出てジュウたちと打ち合わせてくる。ジュンここは頼んでいいか?」


「ああ、任せてくれ」


 ジュリアも窓から飛び立つとキイロスズメバチのジュンと二人きり。ジュンは席を移動して俺の隣に腰かけると俺をじっと見て口を開いた。


「その、ゼフィロス殿、先ほどの話だが」


「ん?」


「わ、私のどこに魅力を感じるのか教えてくれないか? 私は、その、血族以外の異性に触れるのはあなたが初めてなんだ」


「普通に美人だし、おっぱいだってこんなに大きいんだ。そりゃ魅力的に感じるさ」


 どうせ彼女にもプロテクトがかかっているのだ。そう思うとセクハラまがいの発言も余裕で出来た。


「そ、そうか。私は魅力的なのか、そうか、そうか」


 そう言ってジュンは真っ赤になって俯いてしまう。あれ? なんか違うぞ。


「そ、その、あくまで聞いた話なのだが、ミュータントの男たちは、戦場に出ると昂ぶり、女が欲しくなると言っていた。ゼフィロス殿は、その、足りているのか? そうでなければ私が。いや、足りてなければ、の話だが」


「うふふ、そんな心配はいらないの。わたくしがお側に居るのですよ? つーまーのわたくしが」


 そう言ってメルフィの手がジュンの髪を掴んで馬車から引きずり出した。


「な、何をするんだメルフィ! 私はそんなつもりでは! た、助けてくれ! ゼフィロス殿!」


 メルフィに連れ去られるのと引き換えにシクシクと泣いているセリカが入ってきて、うわぁぁんと俺に抱き着き泣き始めた。


「どうしたのさ、セリカ」


「ぐすっ、メルフィったらひどいんです! ゼフィロス殿が私から色香を感じぬよう、顔の形が変わるまで殴ってやるって」


「あらら、それで、怪我は?」


「とっさに鎧を着けたのでどこにも。でも鎧が砕けるほど殴られて。危うくゼフィロス殿の好みではいられなくなるところでした」


「あはは、無事なら何よりだ」


「ほう、赤アリの分際でまだ懲りないと見えますね。セリカ?」


「ひぃ!」


 セリカはそう叫んで俺の後ろに隠れる。だがメルフィの腕がその赤い髪を掴んだ。


「もう少しお仕置きが要りますね」


「嫌! もう殴らないで!」


 俺は荒ぶるメルフィの尻尾をぎゅっと掴んだ。


「いやーん。もう、人前ではだめって言ったのにぃ」


 そう言いながらもにやけるメルフィの尻尾を引き寄せちゅぅぅっと吸ってやる。


「はひぃ! ダメ、そんな強くしちゃ嫌ぁぁぁ!」


 メルフィは恍惚の表情を浮かべて長椅子に横たわった。外に出るとそこには鎧姿のジュンがひっくり返って気絶していた。しかもその鎧はところどころ欠けている。メルフィ、半端ねえ。


「ほら、ジュン、起きろよ」


 ジュンをゆさゆさと揺さぶるとふと目を覚ます。そして鎧を解くと、やはり泣きながら俺にしがみついた。背中には俺を追ってきたセリカがやはりしがみ付く。前と後ろからおっぱいが。しかも前のは超ド級だ。思わず顔が綻んでしまうのは無理もない事です。


『離れなさいよクズども』


「く、クズとはなんだ!」


「そうだ、その言い方はあんまりです! ジュウ殿!」


『うっさいわね。グズグズ言うなら噛みちぎるわよ? 』


 ひぃっと叫んで二人は俺から離れた。その俺をジュウちゃんが抱えて空に飛んだ。ま、ジュウちゃんはヴァレリアとタイマン張れるからね、これは仕方がない。


『まったく、あんな奴らのどこがいいのよ? あたしの方がよっぽどいいじゃない』


「あはは、そりゃそうだけどさ」


『何よ、あたしに不満でもあるの? あんな弱っちいのとイチャイチャしちゃって』


「ジュウちゃんに不満なんかないけどさ、ほら、おっぱいが」


『なるほどね。確かにあたしにはあの脂肪の塊が付いてないわ。ふふ、なら今からそれをつけてあげる』


「えっ? そんな事できんの?」


『もちろんよ』


 そう言ってジュウちゃんは再びセリカとジュンの前に舞い降りた。


「な、なんだ」


「私たちは何もしていません!」


『そうねえ、あんた、ジュンって言ったっけ? あんたのがいいわ。大きいし』


「な、何?」


『あんた、おっぱいをあたしに寄越しなさいよ』


「は? 何を言っている!」


『いいから、今からあたしが噛みちぎってあげる』


「出来るわけないだろう!」


『ほっときゃそのうち生えてくるわよ』


 ジュウちゃんはそう言ってジュンを組み敷くとそのおっぱいを噛みちぎるべく大あごを動かした。


「やめ、やめてぇぇ!」


「やめるんだ! ジュウ殿!」


「もう、ジュウちゃん? そんなことしちゃダメだよ」


『だって、おっぱいが欲しいんでしょ? あたしにはついてないなら奪うしかないじゃない』


「そんな事してもおっぱいはジュウちゃんにくっつかないよ? ジュンだって死んじゃうかもしれないし、おっぱいは生えてこないの」


『ちっ、仕方ないわね。あんたたち、おっぱいが付いてるからって偉そうにすんじゃないわよ!』


 そう言い捨ててジュウちゃんは俺を抱えて飛び立った。



『もう、あたしだって頑張ったのにあいつらばかりとイチャついちゃってさ!』


 ジュウちゃんは俺を木の枝におろすとそう言って不貞腐れる。


「ごめんって。ジュウちゃんはいろいろ忙しそうだったしさ」


 そう言って俺はジュウちゃんの上に飛び乗って頬ずりする。


『もう、そうやってごまかすことは上手なんだから』


「ジュウちゃんのおかげで誰も死なずに済んだんだ。感謝してるよ」


『うふふ、ならいいわ、許してあげる。あっちにきれいな泉があるのよ、行ってみましょ? 』


 ジュウちゃんやアイちゃん、巨大昆虫の可愛さはまた別格だ。意思が通じて懐いてもくれる。そしてすごく気が利くのだ。俺はジュウちゃんと泉の水に口をつけ、そのあと抱き着かれてごろごろと転がりまわる。硬い外殻に生えた産毛が気持ちいい。メルフィたちの尻尾と同じ感触だ。

 ひとしきりそんな事をして、ジュウちゃんと口づけ、蜜を貰う。それを口にしたまま泉の水で薄めて飲むととてもおいしかった。


 そのジュウちゃんの体に寄りかかり、葉巻に火をつける。あー、なんかいい。


『あたしはね、こうやって水を飲んだり、果物の汁を吸ったりしてあんたと過ごしたかったのよ』


「うん、いいよね、こういうのも」


『ね、ね、巣に戻ったらあたしたちのところにも泊まりに来なさいよ。きっとサーシャも喜ぶはずよ?』


「迷惑じゃない?」


『あたしたちはあんたの眷属。迷惑なんて思うはずがないわ』


「そっか、なら行ってみようかな。前の時は挨拶しただけだったしね」


『約束よ?』


「もちろんさ」


 その日はそれからしばらく進み、開けたところで野営をした。みんなでたき火を囲んで飯を食い、馬車の中でジュリアとメルフィに抱かれて眠る。俺はようやくエルフの生臭い臭いを忘れる事が出来た。


 セントラル・シティに凱旋する。先頭はメルフィ。そのあとにアリの騎士たちが続き、中ほどにジュリアを従えた俺が、ジュウちゃんの上に乗って進んだ。町のみんなは大歓声で俺たちを迎え、それぞれの家族が従軍した戦士たちに抱き着いた。

 両脇をクロアリの騎士に支えられた評議会議長のカルロスや、わずかの間に尻尾が大きくなったヴァレリアも評議会の木の前で待っていてくれた。


「ゼフィロス!」


 俺を見つけるや否やヴァレリアは羽を広げて俺に抱き着いた。


「ただいま、ヴァレリア」


「うん、お帰り。怪我はしてないか?」


「ああ、みんなのおかげで誰も失わずに済んだ。今回はね、ジュウちゃんの作戦勝ちさ」


「そうか、お前もよくやったな」


『そう言うことはあたしの上から降りてから言ってくれる?』


 そこで軍は解散となり、そのあと主だった者だけが議場に集まった。今回は従軍しなかったアシナガバチや他のアリたちの姿もあった。赤アリのセリカとキイロスズメバチのジュンから詳細な報告が行われ、それを聞いた出席者からどよめきが上がった。


「ほう、あの城を一日で、とはね」


「はい、議長閣下。その際に総司令官ゼフィロス殿はその手でエルフを成敗なされました」


「自ら?」


「はい。間違いなくわが目で」


「…そうか、わかった」


 そして次は獅子族の話、かの地は彼らの故郷。なのであそこに移住したい、とただ一人戻ってきた獅子族の長、ベンは言った。


「君たちの言い分はわかる。だがあまりに早計ではないか? エルフはあの城をまず奪還しようとするだろう。そうなった時、君たちは独力であそこを守らねばならない。出来るのかね?」


「……自信はない。だが我らはあの地に戻らねばならない」


「帰巣本能と言う奴かね? だが、それはあまりに危険だ。下手をすれば獅子族が全滅、そうもなりかねん」


「それでも我らは父祖の地に。評議長閣下、これは止められぬ性なのだ。否と言うのであれば我らは評議会を抜ける」


「そうか、で、あればこれ以上は言うまい。好きにするといい」


「感謝する。評議長閣下、そして皆の者よ。我らが必ずや北の守りとなり、この街にエルフは近づけぬ。では!」


 そう言って獅子族のベンは議場を退出した。



「率直に言って、彼らだけでエルフと戦えるとは思えぬ。誰か北の地に新たなコロニーを構えようと思う者はおらぬか?」


「評議長閣下。それであれば私が母に打診を」


 そう名乗り出たのは赤アリのセリカだった。


「ふむ、赤アリが行ってくれるのであれば問題はなかろう。頼めるか?」


「しかし、我らも冬の間は満足に動きが。それに機甲兵に対する決定打にも欠けます。ですので冬の間だけでもゼフィロス殿に」


「と、言っておるが?」


「話にもならぬな。かの地に獅子族が赴くのは彼らの勝手。セリカ、貴様がそれを助けるのは構わんが、わが夫ゼフィロスがそれに力を貸す理由はない」


「ヴァレリア。これは評議会全体の問題だ。獅子族の申し出は確かに勝手。しかしそれを捨て置けば評議会自体の存続が問われる。そうではありませんか? 議長閣下」


「確かに。それにこの街よりはあの城の方が防衛には向いている。どうであろう、ヴァレリア」


「知らぬ。ゼフィロスは此度の出征で働きを見せた。それ以上何を求めるのだ!」


「――決まっているさ、私の跡を継ぐ者としての責任だ」


 そのカルロスの発言に皆がどよめきを漏らす。


「我ら赤アリ族はゼフィロス殿を支持する」


「キイロスズメバチも支持する」


「無論、我らクロアリもおじい様の意向に従いますわ」


 赤アリのセリカ、キイロスズメバチのジュン。そしてクロアリのルルがそう言うと、狼族のジュロスもそれに続いた。


「私は、反対だ!」


 そう言ったのは他でもないヴァレリア。一同はびっくりした顔でヴァレリアを見た。


「彼は私の夫で我がコロニーの長。それだけでいい。評議長になる必要を認めぬ!」


「この件は女王イザベラにも話をする必要がありそうだ」


「お母様が何と言おうが関係ない! 私は認めぬ!」


「ま、そう言うのは先の話だし、今はいいんじゃない? 俺にそんな役が務まるとも思えないし。でしょ、評議長閣下?」


「ふふ、そう言う所は相変わらずだね。けれども獅子族に対する増援は必要だ。君が行く、行かないにかかわらずね」


 結局赤アリと、今回出征に参加しなかった各種族が巣分けの打診をそれぞれの女王に、と言う事で話は決まった。



 会議が散開するとヴァレリアは俺を抱えて空に上がった。そして評議会の木のずっと上の枝に俺を下ろすとぎゅっと抱き着いた。


「あいつらはなんで自分たちで解決できぬことを引き起こすのだ! あなたは私の夫で長。それだけでいいはずだろう?」


「そうだね、それだけで十分だ。議長の跡取りなんて務まらないさ」


「……すまない、取り乱した。私とてわかっている。彼らの言い分も。けれどあなたは血族にも等しいエルフをその手で。それだけでも辛かったはずだ。なのに」


「いいんだ。みんなねどこかで俺を疑ってた。俺にはエルフを殺せないって。ヴァレリアもそうだろ?」


「疑う、なんて。私はただ、同胞を手に掛ける苦しみが」


「簡単に言えば、それは杞憂。エルフには同胞としての想いも親愛の情も感じなかった。俺はね、お前の夫で一族だった、それだけの事」


「でも、」


「正直に言えばね、そう言う気持ち、あるんじゃないかって思ってた。アイリスの血を引くものだもんね。それをこの手で斬った時に何も感じなかった。俺が斬ったのは嫌な奴だった。けどね、囚われていた女のエルフもいたんだ。俺に向かって助けて、って、あなたは同族でしょって」


「その女は?」


「セリカに刺された。好きにしろって言ったんだ、俺。それを見てもなんとも思わなくて。それがショックで。なんかね、エルフは嫌な臭いがするんだ。生臭くて毒々しい臭いが。変だろ? 俺はトゥルーブラッド。体の形だってエルフに近い。なのに」


「うん、うん、わかった。もう何も言わなくていい」


 そう言ってヴァレリアは俺を優しく抱きしめてくれる。けれど、俺は言葉を継いだ。


「前にヴァレリアは言っただろ? 体の形が近いエルフの女と交われば自分たちを捨てるはずだって。けどね、裸のエルフをみてもなんとも思わない。赤アリのセリカにもキイロスズメバチのジュンにも、いや、あそこで見た囚われていた女たちにさえそう言う欲はあるのに。腕が一対多くて羽もあって、尻尾も触覚も、こんなに形が違うのにお前たちが愛しくてたまらないんだ」


「判ってる、判ってるから。あなたはエルフではなく私たちを選んでくれた。それで十分だ」


 俺はその枝の上でヴァレリアを押し倒して交わった。強く、深く。心のどこかに未だ残る困惑を吐き出すかのように。


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