誰が働くかこの野郎

まぁ結局働くと言っても逃げたりすりゃなんとかなると思う。

俺の「働いたら負け」というモットーに反したくない!

あの薬はもう手に入ったし、あの陸さんもこれでさよならだ。

早速俺は例の薬を飲んだ。

その瞬間、体が物凄く熱くなりマグマにでも浸かってるようなぐらい熱くなった。

胃が煮え狂いそうになった時、俺の頭の中にある1つと言葉が浮かんだ。

<< テッテテレーどこでも⚫アー>>

俺は確信した。

どこでも⚫アかよ。どうせだったらもし⚫ボックスが良かったなー

そしたら、夢の世界を手に入るのになぁー

一応、さっきのアレ以外にも情報が流れてきた。

この能力は、1度だけ一番最初に思い浮かべた所に行けるというものらしい。

北海道とか外国とかに行ってみたいなぁ。

大事にとっとこ。

1段落ついたところで俺は忘れかけていた本来の目的であるゲームを買いに行った。

数百メートル歩いた後、ようやく長かった目的地に着いた。

店の中に入り、即座にゲームを取った。

他にも色々面白そうなゲームがあったので、見て回った。

その時だった。

俺が某有名RPGクエストゲームのテストプレイ動画を見ている時、いきなり軽トラが店に突っ込んできた。

窓ガラスが大きな音を立て、雪のように砕け、ゲームが並べられた棚はグチャグチャに散乱していた。

俺は丁度ゲームコーナーに居たので棚が俺を目掛けるように倒れてきた。

「ッ!アアアーー」

俺の腹に棚が飛んできて腹ラリアット(仮)をくらったような感じだった。口から血が出てきて、流石に死ぬと思った。

身動きがあまりとれない。

視界が赤くなってきた。

もうあの薬使わなきゃヤバイ。

<<目標地点をどうぞ>>

俺は即座に家と応えようとしたが、俺の目の前に某有名RPGクエストゲームがあった。

「へ?」

俺は間抜けな声を出しながら頭のアナウンスを聞いた。

<<目標地点 異世界。転移を開始します>>

まじかよ、笑えねえ。

グンと体が圧縮されたような感じ、また体が物凄く熱くなった。

ヤバイ熱い熱い熱すぎる。

この熱さは血の熱さなのか?薬の効果なのか?とか考えていたら耐えきれなくなり、俺は視界を閉じた。

<<目標地点到着。ミッションコンプリート>>

そんな声が頭の中に浮かんだ。

それが本当に浮かんだことなのだろうか?

それとも幻想なのだろうか?

俺は完全に意識を失った。

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