第15話わたしの会社

わたしの、会社は、ぐるり、有刺鉄線で、囲まれている。そして、ぐるり、を、2メートル以上か、3メートルちかい、掘りで、用水路が、会社敷地と、そと側とを、へだてて、いる。よく見ると、そんなとこ、見たことなかったが、よく見ると、物語っている。有刺鉄線も、2メートルいや、4メートルあるかもしれない。     わたしと、有刺鉄線と、隔離と、そくばく。   誰から? だれに? なにに?  そのこたえは、この物語の、タイトル、『なにか、いる』にある。 この前、その『なにか』が、見えた。それは、見えちゃいけない、モノ

だ。 それは、台の上の机のすみに、見えて、空気中に、舞っていた。ほこりみたい、だった。が、ほこりじゃない。ほこりじゃない、『なにか』の存在が、舞っていた。すぐ、わかった。これは、みえちゃ、いけない種類の、やつだと。 その『なにか』が、すべての、裏側だと。わたしの、戦っている、相手だと。私を、しばっている、わたしと、わたしの愛するダーリンとを、隔てている、有刺鉄線なのだ。    人が、倒れるのも、そのため・・・・・。  友人が、ケガをしたのも、そのため。  

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