異世界転生してレベル最大999なのにオーバーし過ぎてレベル一万突破してしまった

立花戦

レベル1レベルオーバー

稀代きだいの勇者と古今最強ここんさいきょうの魔王。

そんな絶対的たる存在の二人は

・・・今、僕の足下で倒れている。


(やってしまったよ!

どうして加減できずに両方を

倒したんだ僕は!?)


僕がいるのは、

天さえ届くとうたわれる

神創山しんそうざんの頂。

魔王軍と勇者一行が

熾烈しれつなる

戦いの中に僕は乱入したのだ。


最強たる存在の二人に大技を放たれ

それに対して僕は、

軽く剣で一閃する。

で倒してしまったわけです。


案の定、お互いのリーダーが呆気なく

一瞬で倒されたことに周囲は

停滞と錯覚させる空間。


風が吹き停止していないのを

主張するかのようだ。


「・・・な、なにが起きたんだ!?」


勇者パーティの参謀と思われる人は、

そうつぶやく。

戦っていた人も一時的に茫然ぼうぜんそして次は悲鳴と恐慌。


「貴様、何者だ!」


魔王軍の参謀らしき者

はなんとか立ち直る。

まあ、両者から武器を

構えられてしまった状況だけど。

警戒の度合いは全力ですよ。


「どうして、ここに・・・。」


この戦場で犠牲になるはずだった

14から17ぐらいの少女。

鮮やかな赤の髪は腰まで伸ばしていて

肌は雪のように美しくひとみは、

明るい華やかな赤。珊瑚朱色さんごしゅいろの瞳は大きく比喩的ひゆてきな瞳の宝石ではなく本当に宝石のようで

幻想的だった。


そんな美少女は僕の出現に驚いていた。

理由を訊かれ助けるのは・・・

そんなの一つしかないからだ!


「救いに来たんだ!」


「会って間もないわたしに・・・。」


信じられないと言わんばかりに驚嘆する。


徐々に表情は

うれいに変化していく。

僕はティファニーにそんな風にされると

・・・少し辛く見たくない。

ずっと、笑顔になってほしいのだから。

元気付けるためになにか最高の言葉を

言わないと・・・。


「知って来て・・・えーと・・・・。」


くっ!コミ症だとなかなか

理想の言葉が出てこない。

ええいぃ!こうなったら、

想ったことを勢いで言ってやる。


「好きだからだよ」


「・・・え?」


「うまく言えないけど

一言で言うなら好きだからだよ!

この温かいぬくもりをくれた君が

大好きなんだぁーーー!!」


「あ、あわわ!!」


しどろもどろになる赤い少女こと

ティファニー。

ティファニーは、頬が赤らめていて

視線を僕を見ては逸らすのを何度も

繰り返している。


(・・・・・あれ?

もしかしてこれって、俗に言う

告白では・・・

いや、どう振り返ても告白だぁぁ!?)


「貴様、同じ人間でありながら勇者を

倒すなど大罪だぞ!」


賢者のような若い青年が激昂する。


「人間風情が!

魔王様に何をしたのだ!」


ナンバー2らしき悪魔の怒号。

この戦いでティファニーを

犠牲にしようとした奴らに僕は・・・

強い憤りを覚えた。ここにいる奴等、

この世界の悪辣な者に・・・決めた。


「ふん!

勇者と魔王の雑魚ざこは、死んだ!」


「「なっ!」」


拡声スキル200を発動。

本来の最大レベルは、

100だが僕の力ならそれよりもはるかに越える力

レベルオーバーがある。


「なんだ・・・この高さ!?」


人間風情ふぜいがこんな芸当が!?」


山さえ震えるような拡声していく音に

次々と倒れていく。

こんなひどい世界があるなら

こんな勇者が勇者と呼ぶなら

こんな魔王を従っているなら

・・・希望も夢もないこんな

奴等がいるなら・・・僕の答えは一つだ。


「宣言しよう。

僕が・・・この世界の王になる!」


「なっ!」


「なにを!?」


耳を防ぎなんとか意識を保つ参謀の二人。

他に耐えれる一部もいるが

限界そうに見える。

防いでいても届くとは便利なスキルだ。


「この・・・世界王がな!」


そして僕は世界に宣戦布告を決意したのだ。

どうして、そう経緯になったか

異世界転生と奇跡の力まで

話さないといけないだろうから。



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