第30話 我が青春はお笑いと共に
小学生のころ、テレビで偶然流れていたからという理由でも、よく「エンタの神様」を見ていた。
コントと漫才の違いすら分からなくて、カタカナ名前を全く覚えられない脳みその癖に、お気に入りの芸人さんの名前を覚えるくらいに好きだった。具体的に言うと、アンジャッシュ、サンドウィッチマン、陣内智則さん、東京03である。
それから、これまた時々NHKの演芸番組を見ることもあった。
そこで流れていたドランクドラゴンの漫才に出てきた森のくまさんの替え歌は、今でもそらで歌えるくらい覚えている。
私って、お笑いが好きなんだなーとぼんやり思っていた中学生くらいの時に、とあるテレビ番組が不祥事で急遽打ち切りとなり、その代わりにと流れた「爆笑レッドカーペット」に夢中になった。
一分間の間に、全くテレビに出てこない芸人さんが渾身のネタをぶつけて、爆笑を攫ったら動くベルトコンベアで運ばれていく。その斬新さにも釘付けになった。
レギュラー化した後も、熱心に見ていた。
オードリー、はんにゃ、フルーツポンチ、超新塾、バナナマン辺りが好きだったが、一番好きな芸人さんができた。それはバカリズムさんである。
ライブのDVDは、アンジャッシュや陣内さんのも時々借りていたが、バカリズムさんのDVDも大体借りて見た。
あのDVDが近所のTSUTAYAにない! と思って、取り寄せてもらったのはバカリズムさんのものだけである。
好きという気持ちが暴走しやすい私は、バカリズムさんの出てくる番組を逐一チェックして、「アイドリング!!!」というアイドル番組まで見るようになっていた。
ちなみに、その「アイドリング!!!」という番組ではアイドリング!!!メンバーから本名の
私が大学生になった時に、我が家は初めてネット回線を引いた。
ノートパソコンも買った私は、今度は色々調べることがマイブームになっていた。そんな時に、ふと、バカリズムさんの「あの坂を登れば」というコントってどんな内容だったけ? と検索してみたら、「怖いネタガイド」というwikiに辿り着いた。
怖いもの好きとして、気になったので色々覗いてみて、日本三大怖いコントがあるという事を知った。
その中の一つが、ラーメンズの「採集」だった。ラーメンズの名前は知っていたけれど、どんなコントをしているのかまではよく知らなかったので、初めて「採集」を見てぶっ飛んだ。
それからは、これまたTSUTAYAで毎週一本ずつライブDVDを借りて見ていった。小林さんの書いた漫画も、一気に四巻分買ったこともあった。
現在は、ラーメンズの新しいライブをしないかなーとじれったい気持ちになりながらも、毎年小林賢太郎テレビを見たり、片桐さんの展覧会に行ったりしている。
その後は、M-1、キングオブコント、R-1を見たり、ネタ番組を見たり、やっぱり一度は生でライブ観たいなーと思いつつ、お金の問題があってできなかったりして、細々とお笑い活動を行っていた。
好きな芸人さんはたくさんいるけれど、バカリズムさんやラーメンズレベルで夢中になることは無いんだろうなーと勝手に思っていた。そんな時に、先月の「アメトーーク」に出ていた芸人さんに衝撃を受けた。
金属バットである。去年の敗者復活でネタを見て面白いなーとは思っていたけれど、「アメトーーク」の振る舞いは何というか、異次元だった。
それからは、もうネット上のストーカーと化している。ツイッターでお二人をフォローしたり、お二人の書かれたイラストをいいねしまくったり。
気の抜けた立ち話ふうなのに、摩訶不思議なホラ話が繰り広げられて、雑過ぎる終わり方の漫才、お二人のルックス、バラエティでの傍若無人な振る舞いなど、なんか色々とツボに入って出てこれない状態である。YouTubeにアップされている公式のラジオも聞いている。
ちなみに、長髪の
八月に、沖縄での合同ライブがあるらしい。具体的な地名や、値段や、本当に行けるかどうか分かんないのだが。
初のお笑いライブ、金属バットでデビューカーと思うと、顔がにやけてしまう。我ながら、少々気持ち悪い。
私にとっての青春は、お笑いと結びついているのだと思っていたのだが、まだまだ青春は終わりそうにない。
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