超都会的世界改革

多本 傾(ななめ)

超都会的世界改革


僕に分身なんかいらない

魔法も四次元ポケットもいらないさ

それすら捨てて自分自身に頼って

きっとどれだけ大切なものをお釈迦に

してるか気づけるようになるよ

きっとそれすら気づかないくらいに

僕は、この世界を変えたい


馬鹿げた願いと杭を打たれるけど

それらはプラスに変えるから

心配しなくていいんだよ

傷つくのは僕だけでいい

僕だけでいいから、左様なら


ああ、飛び越えた先に待ってるものは

ないけれど走るのに夢中で

気づかないままで突進して

それでもいいんじゃない?君のスタイルが

僕を呼び起こすよ

きっとまだ知らないと思うけど

世界は変えられるさ


僕に友達なんていらない

家族も社会にも見放された僕を

どうするって言うんだい?

もう戻れないよ

お釈迦にしてんのは僕だ

僕の願いで誰かが死んでいくんだ

世界なんて、変えられないか


酷い願いだ、身にしみて感じる

上昇志向もクソもないや

きっと大人になんかなれないまま

僕は消えていくから

僕だけでいいから

記憶の片隅から、ばいばい。


ああ、自分自身投げ捨てたくなるけど、

君を待ってる人がいるんだよ

それは虚言なんかじゃないんだよ

気づいてよ。僕が君を変えてくれたんだよ

きっとまた立ち直れるさ、

世界が変わるから。


世界を救うなんて無茶だったよ。

無力だ、無力なんだ。

気づけば嗚咽の感覚が喉を鳴らす。

不愉快なこの音ももう飽き飽きだろ?

ごめんなさい、僕は死ぬね。

左様なら。


飛び込んだ先にやっと見えた

世界は変えられたんだよ

僕一人が死ねば明るくなる社会は

ネオンに光っていた

煌びやかなビル群が僕を包み込むように

きっと、きっと、

世界は、世界が、

虚言さん、左様なら。

また逢おう。新しい、世界で。

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