見返り教室

桜まりも

序章

見返り…お返しとして差し出すこと。その差し出したもの。





ねえ、「見返り様」って、知ってるかい?

願いを叶えたら、見返りを求めにくる神様のことだよ。


見返り様を呼び出すには見返りが必要なんだ。


え?便利だなって?いやいや、勿論願いを叶えてもらった人は死んじゃうよ?それが叶えてもらった人への見返り様の見返りだから。


でもね、願いがおっきかったら、おっきいだけ見返りは大きくなるんだ。それで、願いはその周りへの見返りも指定できるんだよ。


それじゃあ、それこそが願いだったらどうするんだって?そんなの、僕が知るわけ無いじゃあないか。考えてみて?神様にとったら、これは娯楽。砂粒にも満たない些細なことだよ。


何でそんな知ってるんだって疑問かな?

う~ん。それ、本当に聞いていいの?


あはは、驚いてるね。いい顔だよ。そうそう、やっぱり人間はおもしろい。


もっと楽しませてよね。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る