第243話

 小島ゆう子だ。

 少し蒼白あおじろい顔で、ゆっくりと階段を降りてきた。


「私はドアを開ける方に賛成です!!」


「な、何ィ~……!!」

 阿久津兄弟が憎々しげに階段を見上げた。


「では……良いですね!!

 開けますよ!!」

 有無を言わさず、従業員の佐古田がドアの内錠を開けた。


「な、バカかァ~ー!!」

 阿久津らは喚きたてた。


「キャァ~ーーー❗❗❗」

 ドアが開くと同時に女性らの悲鳴が上がった。



左腕を血塗まみれにした男が転がり込んできた。

 

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