第168話 凶二

「よォッ! 兄貴!!」

 弟の阿久津 凶二は、ゆう子を見て目をギラつかせた。

 金髪でチンピラ風の男だ。

「あのスケ! どっかで見た事ねぇ~か!? ケッケケ…」

 嫌らしく笑った。


「く……」

 ゆう子は顔を歪め、すぐに湯船から出ようとした。


「何よ……凶二!」

 紅一点のエリカが睨みつけた。

「美女なら、ここにいるじゃない!!」


「ヘッヘ……怒んなよ!!

 エリカァ~……💕」

 凶一はエリカの腰を抱きしめ、ゆう子を見た。

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