第63話 石動《イスルギ》

 生徒らは、愚痴をこぼしつつ教室へ引き返した。


 その頃、ようやく警察も到着し生徒らを集め、事情聴取が始まった。

 ボクたちは前の方の席に着き、教壇に刑事たちと教師の武藤が立った。


「冨田です!」

 ジャ○ーズのような爽やかなイケメン刑事が会釈した。


 続いて、

石動イスルギです!!」

 女優のようにあでやかな美人警部補が挨拶した。


「イルスギ…??」

 多羅尾が聞き返した。


「いえ、石動イスルギよ!」

「あ、あァ~ー、イモズキねェ~💕💕」

「イモじゃない!!

 石動イルスギ!!」


「あァ~、イバラギねぇ!!」

「北関東じゃねぇ~ッて!!」

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